更新日:2024.07.01カンガルーブログ ちびっこ3頭の個体識別 第2弾!
カンガルーブログ ちびっこ3頭の個体識別 第2弾!
今年の4月にアップした『ちびっこ3頭の個体識別』あれからさらに成長が進み、3頭それぞれの個性が増えてきています。
今回は耳に注目!まずは3頭を並べてみます。左からカボス・コムギ・イジュです。影の関係で毛色の見え方は変わるので、今回は毛色の違いは割愛。
まずはカボス。母カエデの育児嚢から顔を出し始めた直後、どこかで左耳の先端をこすってしまったようで、大きくなっても跡が残っています。3頭の中では、最も見分け易いかもしれません。
耳の形は下に向かってふっくらしたカーブを描いています。
ちなみに、カンガルーの耳は薄く柔らかいので木などで擦って傷を作る個体がたまにいます。傷の治りは早いのですが、跡になることがしばしば。なので、耳の縁が欠けている個体は他にも数頭、↓はポポタ♂の右耳です。
次にコムギ。中央より少し下に緩いくびれがありますが、全体的にはすっきりとした耳の形。
最後にイジュ。
この角度だとちょっと分かりづらいので、もう1枚。コムギよりも上の方、左右に大きめのくびれがあります。
ヒトの場合耳の形は親に似るとか似ないとか...カンガルーの場合はどうなんでしょう?比べられるよう、イチゴパンの耳も撮ってきました。イジュと似ていますか?
というわけで、今回は3頭の個体識別を耳でしてみました。ご来園の際は、ぜひ双眼鏡片手にカンガルーの観察をしてみてはいかがでしょうか?!
ちびっこ3頭、これからますます個性豊かに育っていくことと思いますので、お見逃しなく!
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ちびっこ3頭のうちのコムギについて。
カンガルーは外気温が熱いのはあまり得意ではないので、熱い日は腕を舐めて気化熱を利用して体温を下げます。また、暑い時だけではなく、驚いたり緊張したりした際にも腕を舐める行動が見られることがあります。コムギは涼しい日でも3頭のうち1頭だけ腕を舐めている姿が時折見られていることから、どうやら他の個体よりも少し緊張しやすいようです。
▲左からジューク・イチゴパン・コムギ
夏場に体温が上がりすぎてしまうことは避けたいので、これまでの様子からコムギが緊張しやすい『風が強い日・来園者が多く見込まれる日』などは、大事を取って母コヨシと一緒に展示をお休みすることがあります。具合が悪いわけではありませんので、ご安心ください。
(しばた)