更新日:2021.11.05ジュタロウが旅立ちました
ジュタロウが旅立ちました
10月21日、ジュタロウが旅立ちました。
あまりにも突然の別れに、まだ実感がないほどです。
旅立つ数日前、食いしん坊のジュタロウが食欲不振になりました。
次の日は元気なく座り込むようになり、検査や投薬、補液などを行いましたが、あっという間に旅立ってしまいました。
ジュタロウは生まれた時から体が大きく、5.5㎏もありました。オオツノヒツジの子供は5㎏を超えるとかなり大きく、難産になるので、母親のザビコも大変だったと思います。
(生後2日目のジュタロウと母親のザビコ)
(生後2週間のジュタロウ。ちょっと、おすまし顔です。)
立派な体のジュタロウですが、季節の変わり目になると体調を崩すことが度々ありました。それでも、大きく体調を崩すことはなく、順調に成長していき、亡くなる数日前の体重測定では91㎏を超え、歴代のオオツノヒツジの中で、最高体重になっていました。
体が大きく、ヤンチャなジュタロウは、オオツノヒツジのガキ大将という感じでした。いずれはオス群れのリーダーになるだろうとは思っていましたが、なんと5歳になる直前にリーダーになりました。
(「俺が一番強いの!」強気なジュタロウです。)
オオツノヒツジの5歳は人間でいうと20代後半くらいでしょうか。群れのリーダーになるには、少し若かったようです。リーダーとしての力を示そうと、ツノ突きが多い時期がしばらく続きました。岩山のてっぺんに座っていた2番手のフジノスケにもツノ突きで挑み、誰もが認めるリーダーとして、堂々とてっぺんに座ることができました。
(岩山のてっぺんに立つジュタロウ。「てっぺんはリーダーの俺が座るの!」)
夏が終わるころ、ようやくオス群れもジュタロウがリーダーという構図が安定して、最近は落ち着いてきたばかりでした。
リーダーとなったジュタロウは、この秋、初めての繁殖にも挑戦する予定でした。来年の春、ジュタロウの初めての子供に会うことは、かなわぬ夢となってしまいました。
これからも「リーダー・ジュタロウ」の時代が長く続くと思っていた矢先の別れ。
5年5カ月というオオツノヒツジとしては、あまりにも短い生涯をジュタロウは駆け抜けていってしまいました。
毎朝、「エサ、ちょうだい。」と一番に駆け寄ってきたジュタロウ。首の下を撫でてあげると、気持ちよさそうに目を閉じている姿。ツノ突きをする迫力ある姿。岩山のてっぺんで悠々とくつろいでいる姿。
そんな日常が、数日前までありました。
大きなジュタロウがいなくなった獣舎は、あまりにもさみしいです。
(「今日も、草がおいしい!」食いしん坊なジュタロウ。)
ジュタロウ、本当に、本当にありがとう。岩山のてっぺんよりも高い空の上で、ゆっくり休んでね。
さとう