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更新日:2017.02.15まんず咲く

更新日:2017.02.15

まんず咲く

立春を過ぎて季節は、三寒四温を繰り返しながらも、確実に春に向かっています。

日が伸びたせいもあるのでしょうか、雪は降っても、ちょっぴり空気が和んできたような気がします。

今週は、うきうき林でよい香りを漂わせているマンサクの花をご紹介しましょう。

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うきうき林 マンサクがあるあたりです。

マンサクはマンサク科マンサク属の落葉小高木で、沖縄を除く、主に太平洋側の各地に分布する日本固有種です。

『牧野新日本植物図鑑』によれば、マンサクの名は、他の春の花に先がけて咲くことから、「まず咲く」や「真っ先」がなまった(東北地方かしら?)のではないかと言われています。

あるいは、コガネ色の花がいっぱいつくので、「豊年満作」と縁起をかついで呼ばれるようになったという説も有力です。

その昔は、花のつき具合でその年のイネの収穫の吉凶を占うこともあったそうです。

いずれにしても、春の訪れを告げる花の代表にふさわしい逸話ですね。

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マンサクの樹姿

花は前年枝の葉腋から出た短い枝の先に数個かたまって付くので、遠目にはごちゃごちゃと複雑なように見えますが、ひとつひとつの花をよく見ると案外そうでもありません。

花弁は4枚あり、はじめは芽の中にだて巻き状にくるくるとまるまっていますが、咲き進むにつれて線形となり、しわやねじれが生じてきます。

まるで、黄色いひもがよじれて踊っているみたいです。

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咲き始め↑ 

蕾の中からゼンマイがほぐれてくるみたいです。

がく片は同じく4個、外側に反りかえり、赤紫色で、花弁と美しいコントラストを見せています。

がく片の内側にある4個の指輪の立て爪のように見える短いのが、雄しべです。

花はタコ足でも、基本数4-4-4の単純な4数性の構造なのですね。

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全開状態↑ 

花のつくりが十字形(4数性)なのがわかります

ところで、よく似た花に、中国原産のシナマンサクがあります。

こちらは、花の香りも強く、花もきれいなのですが、枯れ葉が春まで落ちず、いつまでも未練がましくくっついている性質があります。

この往生際の悪さは、せっかくの美観を損ねるので、庭植えにはいまいち不人気のようです。

しかし、シナマンサクとマンサクの交配種はインターメディア種と呼ばれ、普通のマンサクとはちょっと雰囲気がちがいます。

花は大きくなり、花色の幅も広がって、今ではさまざまな品種が作り出されています。

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アカバナ(の)マンサク

以前、赤っぽいマンサクのタネを蒔いてみたところ、5年ほど待って咲きだした花は色と大きさはまちまちで、似たり寄ったり、特に際立って優れたものは出ませんでした。

期待に沿うような良い花って簡単にはできないものなのですね。

ただ、木を育てるって、我が子を育てると同じでどれもかわいいものです。

うきうき林上段の梅林で、今年も恒例の梅見のお茶会が開催されました。ha20170211-6.jpg梅見のお茶会 (みやび)ですね。

ウメは遅咲きの局面に変わりつつあります。かわって、うきうき林ではサンシュユの花がほころび始めました。

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サンシュユ (はる)黄金(こがね)(ばな)とも呼ばれます

ウメのあとは、同じバラ科のアンズ、モモ、サクラと5月まで花が途切れることはありません。

お散歩がてら、ぜひ金沢自然公園にお越しください。

(担当:マグノリア)