更新日:2017.07.18クロサイのおもちゃを作りました
クロサイのおもちゃを作りました
金沢動物園のクロサイ、オスのロンとメスのローラは飼育員に身体をゴシゴシこすってもらうことが大好き。
でも、しょっちゅうゴシゴシやってあげられる訳でもありません。
他の動物の世話もありますので。
そこで!クロサイ自身が好きな時に身体をこすることができるように、寝室にブラシを設置してみようと考えました!
材料は、ズーラシアから譲ってもらった、廃棄予定の園内清掃車(ロードスイーパー)の使い古しのブラシ。
(ロードスイーパーのブラシ)
私は3月までズーラシア勤務でしたが、その時に「いつか使うかも」と捨てられる前に確保していたものです。
当時はオカピ担当でしたので、オカピに何かできないかなと思ったわけですが、
オカピにはブラシの毛が固すぎて使えないと感じていたため、獣舎に寝かしたままでした。
そして、4月から金沢動物園のクロサイ担当になり、「あれ使えるかも!」と思ったわけです。
このブラシはかなり頑丈で、芯の太さがちょうど寝室の柵のバーが入る大きさだったので、バーより1~2mm大きい穴を開けて
(必要な工具)
寝室の取り外し可能なバーに、穴を開けたブラシを通します。
(バーにブラシを通す)
これをもとに戻すとこんな感じに。
(設置完了)
そして、ロンを寝室に入れてみると・・・
早速鼻をこすりつけて遊び始めてくれました!
(ロンはすぐに角をゴシゴシ)
こするだけではなく、鼻先でブラシを上げては落とす、上げては落とすという動きも。
これは今までやる機会があまりない行動だったので、楽しんでくれている様子でした。
ローラは当初、ロンより警戒して、鼻息をフンフン言わせていただけでしたが、鼻先で触って数時間には慣れてくれて使ってくれるようになりました。
さらに、数週間後・・・
横バージョンのブラシも設置してみました。
こうすることで、ブラシが動物側にやや飛び出るために、ブラシに背中を当てる行動を引き出せるのではないかと考えました。
(ブラシ横バージョン)
これは、単管パイプと単管パイプ用のジョイントを組み合わせて取り付けました。
こちらもすぐに遊んでくれました。
(こちらもすぐに使ってくれました)
が、背中を掻くという行動にはまだ至っていませんが、これから使っていくうちに、新たな遊び方をクロサイ自身が考えてくれるのではと楽しみにしています。
飼育展示係 クロサイ担当 大浦 敦史