更新日:2017.09.05ののはな館の秋の七草
ののはな館の秋の七草
強烈な暑さも和らいで、秋の気配がしてきました。
ののはな館の前に植えられている植物も、すっかり秋の気配が感じられるようになりました。
そこで今回は、私が選んだ「ののはな館の秋の七草」を紹介します。
① キキョウ キキョウ科
万葉集にある山上憶良の秋の七草の歌には「あさがおのはな」とありますが、
このアサガオは現在のキキョウのことであって、当時アサガオはまだ渡来しておりませんでした。
ののはな館では、紫色のものと白い花のものを育てています。
② 観賞用ナス(センセーション) ナス科
この実を初めて見たときあまりにも美しい赤だったので毎年育てています。
茎と葉はナス。実はトマトのようなので、来園者の方から「食べられますか?」の問いが圧倒的です。
ナス科の植物には結構毒があったりしますので、食べない方がよろしいかと思います。
ちなみにこの山のカラスも食べません。
③ ホオズキ ナス科
昔はどこの家庭にも植えられていたように思いますが・・・。
液果のタネを皮に傷をつけないように取り除き、ウミホウズキと同様にブーブー鳴らした記憶はありませんか?
④ オキナワスズメウリ ウリ科
ののはな館の玄関先に、毎年緑のカーテンとして植えています。
この実を初めて見た時も可愛らしい実だなあとつくづく思いました。
このウリ初めは緑に白の縞模様、後に赤に白の縞模様。
不思議ですね。ついでに種子は鳥の頭蓋骨にそっくりです。
⑤ オミナエシ オミナエシ科
昔は「野の花」として至るところに見られた気がします。
派手な花ではありませんが、秋を感じさせる風情ある花だと思います。
ただ、切り花として花瓶に入れておくと耐えられない匂いがしてきます。
これも一種の「美しい花には刺がある」の内でしょうか?
⑥ センニンソウ キンポウゲ科
この辺の山野林縁によく見られ、蔓性なので林縁の樹木に絡みついて、
写真の様な、白い花が緑の中にカーテンのようになっているのがよく見られます。
ただし、キンポウゲ科の植物は注意が必要で、皮膚の弱い方はかぶれることがあります。
⑦ ワレモコウ バラ科
バラ科の植物に見えますか?全国に分布する秋の花ですが、やはり最近あまり見られなくなってきた植物ですね。
このえんじ色のかたまりは萼(がく)の色で、花弁はありません。
若い葉やこの萼をすりつぶすとスイカの匂いがするので子供の頃喜んで遊んだ記憶があります。
そんなわけですっかりののはな館前も秋らしくなりました。
このほかにも本来の「秋の七草」ハギ、クズ、尾花(ススキ)、フジバカマ、ナデシコにも会いに来てください。
by花咲じじい