更新日:2016.08.22近づきすぎにはご注意
近づきすぎにはご注意
暑い日が続いています。
そんな中でも、多くの方にご来園いただいており、うれしい限りです。
動物園内を歩くと様々な声が聞こえてきます。
4月にリニューアルしたオオカンガルーの展示場では、カンガルーを間近にご覧いただけるようになりました。
「草を食べる音が聞こえるね」、「袋の中に赤ちゃんが入っているのが見えるね」等々。
これまで以上によ~く観察していただけるようになったようです。
8月末まで開催している「むし・虫・カブトムシ!展」の展示スペースでは、
外国産のカブトムシやクワガタムシ、身近な場所にくらしている昆虫などを食い入るように見ている方をよく見かけます。
「かっこい~」、「こんなに大きいんだ~」といったお子様の声とともに、「昔こんなのよく見かけたな~」と身近な昆虫を見ながらつぶやかれる大人の声も聞こえてきます。
やはり、動物や昆虫を間近に感じることを楽しまれる方が多いことを実感します。
一方で、相手が野生の生きものとなると、近づきすぎることは良いことばかりではありません。
金沢動物園には、怪我した野鳥や事故に会ったタヌキ等が1年間に約350点も持ち込まれます。
なかには、飛行訓練中だったと思われる鳥のヒナも多く含まれます。
そのような場合、見えないところで親鳥がヒナを静かに見守っているものです。
つまり、保護を必要としていなかったヒナが保護されて動物園に連れて来られることになります。
また、かわいいタヌキでも、不用意に近づくと咬まれるおそれもあり、思わぬ怪我を負うことにつながります。
野生動物と上手につきあっていくには、微妙な「距離感」も大切です。
間もなく暑さも遠のき、行楽のシーズン、動物園散策に絶好のシーズンを迎えます。
動物を間近に観察することを楽しみつつ、野生動物との間に大事な「距離感」についても想像しながら動物園を散策していただけたらと思います。 (オン)