いきもの館の繁殖ラッシュ　～ホトケドジョウ～

セミも鳴き始め、そろそろ梅雨も明けようかという今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。

あまりに時間が早く進んでいくので、春からたくさん繁殖しているいきもの館のことを何もご紹介できずにいました。ここで一気にご報告。第1弾はバックヤードで飼育しているホトケドジョウの繁殖についてです。

5月ごろから腹部のふくらみが目立ち始めていました。水草をコケ玉のように丸めて沈めておくとオスとメスで絡み合いながら水草の中にもぐったりしていました。



すぐに卵が確認できました。ずいぶんたくさん産んでいます。

卵に粘着力がないので、水草から落ちて水底に沈んでしまったものもありました。すべて回収して孵化水槽に移しました。




ホトケドジョウの稚魚は2日ほどで孵化します。稚魚用の粉末配合餌や、ブラインシュリンプ（小型の甲殻類）の卵黄だけ取り出した極小の稚魚用餌を食べてすくすく成長し、7月末現在では成魚に近いサイズまで大きくなりました。飼育を始めて3年目、ようやく飼育繁殖技術を確立できましたと言っていいでしょう。

生息地の破壊などで絶滅の危機に瀕しているホトケドジョウ、今後も保全を行っていきたいと思います。

（飼育展示係　桐生）

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