更新日:2016.09.20アカマンマの仲間(タデ科)の植物
アカマンマの仲間(タデ科)の植物
8月の台風の後、ぐずついた天気が続いていますね。
野の花は着実に秋に向かって咲き始めています。
今回は秋に目立つタデ科の植物を紹介したいと思います。
「蓼(たで)食う虫も好き好き」という言葉は、ご存じの方も多いかと思います。
刺身のつまに使われるヤナギタデは茎や葉に苦味があります。それを好んで食べる虫もいることから「人の好みはさまざまである」ことのたとえです。
高年齢層である筆者にとっては、タデといえば「アカマンマ」。子供の頃のおままごとの食卓にご飯(赤飯)として並んだものです。
今回は、いろんなタデ科の植物を紹介します。
①イタドリ (タデ科)
春先の若い茎は生で食べたり漬物にしたりします。
和名のイタドリは、打ち身に葉をよくもんで貼ると痛みをとることが出来ることからだといわれています。
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②ミズヒキ (タデ科)
長い一本の穂を上から見ると赤く、下から見ると白い、進物にかける水引(みずひき)に似ているのでこの名前が付きました。
花柱の先端がかぎ状に曲がり、それが果実になっても残り、野生動物の体などに引っかかって、果実が運ばれます。
次は...
③ハナタデ (タデ科)
イヌタデに似ていますが、茎が直立し、葉が広く葉面に黒い斑(ふ)があります。
花の色(萼の色)には濃淡はありますが、多くは桃色です。
次は...
④オオイヌタデ(タデ科)
茎は赤く、節は上部が膨らみ、高さは1mにもなります。
果実は熟すと散りやすく、柄だけになります。水際の腐葉土が多いところを好むタデです。
そして...
⑤イヌタデ (タデ科)(一般的にイヌタデをアカマンマと言っています)
道端や耕作地の窒素分の多いところに生育します。
我々の生活に一番身近なタデかもしれません。
昔は辛いものをタデ。辛くない物をすべてイヌタデ(役に立たないタデの意)と呼んでいたようです。
最後に...
⑥サクラタデ (タデ科)
地味なタデ科の植物が続いたので、花の美しいサクラタデを紹介します。
この写真はこの辺の野にあったものでなく、お客さんからいただいたものを育てたものです。
雌雄異株(しゆういしゅ)の宿根性(しゅっこんせい)の草本で萼片(がくへん)が美しい桜色をしています。
皆さんもぜひ、自然公園内でタデ科の植物に注目してみてくださいね。
by花咲じじい