金沢動物園公式サイト

twitter facebook youtube
ヒミツの小窓の写真

更新日:2016.01.26ヒミツの小窓

更新日:2016.01.26

ヒミツの小窓

寒い日が続いていますね。

屋外での仕事の多い私たち飼育員、寒さ対策を万全にして頑張っています。

 

そんな飼育員の仕事の一つに、動物の「観察」があります。

日中の動物たちの様子を観察することで、

動物の体調や気分を知るための手掛かりが得られます。


餌は食べているかな?

苦手な物音に驚いてパニックになっていないかな?

 

などなど、観察はとても大事な仕事の一つなのです。

皆さんの中にも、園路からジーっと動物を見つめる飼育員を

目撃したことのある方がいるかと思います。

 


ガウルの「イチゴ」の展示場には、

飼育員だけの秘密の観察スポットがあります。

 

それがこちら↓


 

ここはサブ放飼場と呼ばれている場所で、

イチゴの寝室と展示場の間のスペースです。

ちなみに画像では向かって左がイチゴの寝室、

奥の鉄柵の先と向かって右の壁の向こうが展示場です。

 

このサブ放飼場右側の壁には小さな窓があり、

そこから展示場の中を見ることができます。

園路から見ると…

赤い○で囲ってある部分です。


 

この場所からは、ガウルの展示場がほとんど見渡すことができます。


 

餌を食べる様子も、バッチリ見えます。


 


実はこの小窓、使うのは観察するときだけではありません。

 

日中イチゴとコミュニケーションをとるために

木の葉をおやつとして手渡しで与えることがあります。

この小窓は、木の葉を差し入れるのにピッタリなのです。

 

ここから木の葉を差し出して「イチゴ~~」と声をかけると、

のっしのっしとこちらまで歩いてきて、木の葉を食べてくれます。

 

このおやつタイムも観察のチャンスです。

壁一枚隔てた至近距離まで近付いてくれるので、

身体の隅々まで異常がないかチェックできます。

 

ちなみに小窓から見た至近距離のイチゴがこちら!


 

近すぎてなんだかよくわからない!

でも野生のウシで最大といわれる、ガウルの迫力は伝わるかと思います!

 


ご来園の際には、イチゴが展示場の奥の小窓に向かって歩いて行ったら

「あー、遠くに行っちゃった」

と諦めず、じっくり「観察」してみてください。

もしかしたら、おやつタイム中で木の葉を食べるイチゴが見られるかも?

 


ちなみにお気に入りの木の葉はヤマモモです!



(くま)