更新日:2016.01.26ヒミツの小窓
ヒミツの小窓
寒い日が続いていますね。
屋外での仕事の多い私たち飼育員、寒さ対策を万全にして頑張っています。
そんな飼育員の仕事の一つに、動物の「観察」があります。
日中の動物たちの様子を観察することで、
動物の体調や気分を知るための手掛かりが得られます。
餌は食べているかな?
苦手な物音に驚いてパニックになっていないかな?
などなど、観察はとても大事な仕事の一つなのです。
皆さんの中にも、園路からジーっと動物を見つめる飼育員を
目撃したことのある方がいるかと思います。
ガウルの「イチゴ」の展示場には、
飼育員だけの秘密の観察スポットがあります。
それがこちら↓
ここはサブ放飼場と呼ばれている場所で、
イチゴの寝室と展示場の間のスペースです。
ちなみに画像では向かって左がイチゴの寝室、
奥の鉄柵の先と向かって右の壁の向こうが展示場です。
このサブ放飼場右側の壁には小さな窓があり、
そこから展示場の中を見ることができます。
園路から見ると…
赤い○で囲ってある部分です。
この場所からは、ガウルの展示場がほとんど見渡すことができます。
餌を食べる様子も、バッチリ見えます。
実はこの小窓、使うのは観察するときだけではありません。
日中イチゴとコミュニケーションをとるために
木の葉をおやつとして手渡しで与えることがあります。
この小窓は、木の葉を差し入れるのにピッタリなのです。
ここから木の葉を差し出して「イチゴ~~」と声をかけると、
のっしのっしとこちらまで歩いてきて、木の葉を食べてくれます。
このおやつタイムも観察のチャンスです。
壁一枚隔てた至近距離まで近付いてくれるので、
身体の隅々まで異常がないかチェックできます。
ちなみに小窓から見た至近距離のイチゴがこちら!
近すぎてなんだかよくわからない!
でも野生のウシで最大といわれる、ガウルの迫力は伝わるかと思います!
ご来園の際には、イチゴが展示場の奥の小窓に向かって歩いて行ったら
「あー、遠くに行っちゃった」
と諦めず、じっくり「観察」してみてください。
もしかしたら、おやつタイム中で木の葉を食べるイチゴが見られるかも?
ちなみにお気に入りの木の葉はヤマモモです!
(くま)