更新日:2021.04.26チンパンジーのあれこれ② 社会構造と順位
更新日:2021.04.26
チンパンジーのあれこれ② 社会構造と順位
チンパンジーは群れで生活する動物です。
野生では、オスとメスがほぼ同じ割合でいる複雄複雌群と呼ばれる群れの形をしており、大きな群れでは100頭にまで及ぶこともあります。
チンパンジーの群れには厳しい順位制度があります。
1番順位が高いオスを「アルファオス」といい、当園の群れのアルファオスはカズヤです。
基本的にオスはどのメスより順位が高いとされています。
そして、メスにも順位があります。当園のメスの中で1番順位が高いのはタマエです。
しかし、それぞれの順位は頻繁に変わり、確定しているわけではありません。
それは、チンパンジーの順位がケンカが強いという理由だけで決まらないということが影響しています。
では、何が順位を決める要因となっているのでしょう???
ここでは少し長くなってしまうため、また次回以降に紹介します。
群れには子どももいます。
子どもは5~6歳頃までは順位には関係なくある程度のことは許される存在です。子どものチンパンジーにはお尻のあたりにフワフワとした白い毛が生えており、成長するにつれて抜けていきます。この白い毛がなくなる頃に群れのおとなたちの対応が変わってくるため、これがチンパンジーたちの中で目印になっているのではないかといわれています。
ハルにはまだ生えています。
どのチンパンジーの群れにも順位は存在するので、チンパンジーをご覧の際はぜひ個体ごとの関係性を観察してみてください!
3年目飼育員 脇田