更新日:2021.09.18今日は国際レッサーパンダデー☆
今日は国際レッサーパンダデー☆
皆さま、こんにちは!
さて本日が何の日か、ご存知でしょうか?
毎年9月の第3土曜日は「国際レッサーパンダデー」と定められています。
つまり今年は本日9月18日です(^^)
国際レッサーパンダデーとは、レッサーパンダの国際的な保全活動を行っている「Red Panda Network」によって、その魅力や野生での現状等、レッサーパンダについてより多くの人に知ってもらおうと定められたもので、この日は世界中の動物園で様々なイベントが行われています。
レッサーパンダは日本国内では63園館で283頭飼育されています。(2020年12月末現在)
多くの動物園で見ることができ、私たち日本人からすると珍しくない動物かもしれません。
しかし、野生のレッサーパンダの生息数は2500~10000頭程と言われており、絶滅危惧種に指定されています。
彼らの生息数が減った主な原因は、生息地の破壊や密猟などヒトの活動によるものが多く、このままでは数十年後にはレッサーパンダは絶滅してしまう可能性があります。
レッサーパンダを守っていくために「生息地での保全活動」と「動物園での保全活動」がこれからも重要となっていきます。私たちに何ができるのか、ぜひ皆さんもこの機会に考えてみていただけたらと思います。
さて、本日は国際レッサーパンダデーということで、内容もりもりでまいりたいと思います(笑)
レッサーパンダには、不思議だなぁと思う生態がいくつかあるのですが、今回はその1つ。
彼らの食とそれにまつわるお話を。
レッサーパンダの主食、皆さんご存知でしょうか?
彼らは竹の葉を主食にする動物で、野生では他にも果実やキノコ、鳥の卵や小動物を食べます。
動物園では竹の葉だけでは足りない栄養を補うために、ペレット(固形飼料)や
リンゴ・ニンジン等を与えています。
さて、ここまではさほど不思議でもないと思いますが、本題はここからです(笑)
ーー以下、動物の糞の写真が出てきます。苦手な方はご注意くださいーー
レッサーパンダは分類的にはライオンやトラと同じ、食肉目に分類されます。
そのため彼らの消化器官は草等の繊維質を分解するのに適した草食動物と比べると、消化吸収率は悪く繊維質はあまり分解されません。
なので竹の葉を多く食べたレッサーパンダの糞はこんな風に、
竹の繊維が多く残っています。動物園では通称「竹糞(たけふん)」と呼ばれます。
この竹糞がたくさんある=レッサーパンダがたくさん竹を食べた、という目印にもなるんです。
また、食べた物は約6時間程で糞として排泄されるので、ペレットを多く食べると
こんな風に茶色い糞もします。
そして消化吸収率が悪い竹を食べているので、必要なエネルギーを得るために1日1㎏以上の竹を食べます。下の写真はまめたろうに夕方与えている竹です。
レッサーパンダの体重は約5~6㎏程なので、かなりの量を食べているのが分かるかと思います。
レッサーパンダが竹を食べる選択をした理由は諸説ありますが、何故体の作りに適した餌ではない竹を食べることを選んだのか、いまだに不思議だなぁと思う日々なのです(^^)
さて、最後にズーラシアで現在飼育している個体を改めて紹介しようと思います(^^)/
【ララ(メス) 2004年6月29日生まれ】
つぶらな瞳が印象的な17歳のカワイイおばあちゃん♪
【まめたろう(オス) 2016年6月24日生まれ】
いつでも元気いっぱい!リンゴ大好き!!
【キク(メス) 2015年6月26日生まれ】
大きな耳がチャームポイント☆ちょっと怖がりな一面も。
レッサーパンダも私たちと同じように1個体1個体、性格も違い個性があります。
どんな所が違うのか?ぜひ動物園に会いに来て、観察してみてくださいね(^^)
そして今回のブログを通じて、レッサーパンダについて少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。
今年の国際レッサーパンダデーはまだまだ終わりません!
この後もSNSで動画や写真を載せる予定ですので、そちらもぜひご覧ください♪
【飼育展示係 久保田】