更新日:2022.01.19ありがとう、ジュウベエ。
ありがとう、ジュウベエ。
ハチベエとユイの間に産まれた、ズーラシアで10番目のユーラシアカワウソのジュウベエが1月10日の10:00に死亡しました。
若いころから、
こうして、
口をぱか~んと開けて見返してくれることが多かったジュウベエ。
食後にプールに入っても、ぷかぁ~と浮いてはお口ぱか~ん( ´∀` )
そして最期の時も。
いつも寝ている巣箱の中で、口を開けたかと思ったら...そのまま息を引き取りお別れになりました。
体調の異変を確認した後も、食欲が目立って落ちることもなく、今まで通り展示場へ移動し、泳いで、ぐっすり眠って、お魚もたくさん食べて、マイペースに毎日を過ごしていたジュウベエ。
私たちの予想をはるかに超える長い期間を生き続けてくれました!
2016年にメスのモコを迎え、ペアリングすることになりました。動きが早く、主張の強いモコ。一方ジュウベエはのんびりおおらか、穏やかな性格で、こんな2頭の相性を心配しましたが、
そんな心配は無用でした。
相性の良い姿をたくさん見せてくれたジュウベエとモコには、「くねこ」という子宝にも恵まれました。
繁殖は1回だけでしたが、繁殖の回数以上に仲良くじゃれ合う毎日。
移動の時も、
泳ぐ時も、
プールから上がるときもいつも並んで一緒♪
晩年になってからは、足腰の弱くなってきたジュウベエがもたもたしていると...。モコが戻って、ジュウベエに前進を促すように自分の頭をジュウベエの体に押し付けて、一緒に歩調を合わせて移動することもありました。
年を重ねるほど、互いに求めあうように、2頭の結びつきが強くなっているように見えました。
暑い夏も、
お部屋でも。
わざわざ同じハンモックの中で一緒に寝ていることがよくありました。
こんな2頭のほっこりする姿を見ることは、作業の合間にほっとできる瞬間でもありました。
と...こんなことを書いてしまうと、みなさんジュウベエに先立たれたモコのことが心配になってしまいますよね?
はい、もちろん心配ご無用です!
はじめは、巣箱やいつも入らない麻袋の中などあちこちジュウベエを探しているのか?落ち着きなくウロウロしていましたが、すぐにいつもの食欲旺盛、動きキレッキレのモコに戻りました。
ヒメも同じく元気です♪
シルバーOtter'sもメス2頭となり、寂しさもありますが、そんな気持ちを吹き飛ばすかのように、毎朝ミャーミャーと鳴いてごはんを催促するヒメとモコ。気温の低い今の時期はまさにユーラシアカワウソシーズンです。国内でも、残り4頭(2頭は広島です)となってしまった、中国亜種のユーラシアカワウソを見ることができる、この一瞬一瞬が大切に感じるこの頃です。みなさんもぜひ、目に心に焼きつけてください。
担当:いとう さくら