更新日:2020.02.05おなかの中の赤ちゃん
更新日:2020.02.05
おなかの中の赤ちゃん
オオツノヒツジには毎年、秋の繁殖シーズンから約半年後に赤ちゃんが生まれています。お母さんのおなかとおっぱいが大きくなって「これは赤ちゃんが生まれるな」と確信が持てるのは、通常出産の1か月程度前です。
今年、3才になるノゾミは初めての出産に臨みます。そのノゾミは、人工哺育で育ったとても人に慣れた個体です。そこで、早めの妊娠判定と胎児の無事な成長を確認することを目的として、エコー検査を導入することにしました。
好物の餌を食べている間に、エコーのプローブをおなかに当てます。さすがに嫌がるかと思いましたが、何事もなく食べ続ける姿にどっしりとした大物感を感じました(笑)。
しかし、厳しい寒さから身を守るためのオオツノヒツジの冬毛は、エコーの超音波を阻み、まったく画面に映りません。かわいそうですが、一部の毛を刈ることにしました。毛がないところがありますが、病気ではないのでご安心ください。
ようやく見えたおなかの画像には赤ちゃんらしきものが!熟練の獣医さんは胎児の心拍も確認できたようです。正直、私にはよくわかりませんでしたが...。
まだ出産の3か月以上前です。これで、出産対策の管理が早い時期からでき、万全の態勢で出産に臨むことができます。これからも、おなかの中の赤ちゃんが無事に成長しているか、継続して観察していきたいと思っています。それにしても、赤ちゃんだったノゾミがお母さんになるなんて。なんとも感慨深いです。
飼育展示係 半澤紗由里
おまけ。赤ちゃんだったころのノゾミです。