更新日:2016.11.22ススキ
更新日:2016.11.22
ススキ
秋も深まり、紅葉もたけなわとなってきました。
園内をまわると、あちらこちらで美しい紅葉の様子を見ることが出来ます。
こんな中でひっそりと脇役なのが「ススキ」です。園内のそこここで見ることが出来ます。
「ススキ」(学名Miscanthus sinensis)は平地や山地の日当たりのよい場所に見られる多年草です。
ススキは地味な植物のようで、日本文化にしっかり根付いた植物でした。
11/14はスーパームーンで話題になりましたが、お月見にはよくお団子とススキを供えます。
秋の風景を描いた日本画には必ずと言ってよいほど、このススキが登場しています。
とにかく秋の七草の一つでもあり、秋の風情を伝えるにはススキは重要な役割があります。
そしてもう一つ、かつては重要な役割がありました。
茅葺き(かやぶき)の「茅」とはススキ・チガヤ・スゲなど、イネ科及びカヤツリグサ科の植物の総称で、「茅」という植物はないということです。
ですからススキは、かやぶき屋根の材料なのです。
かやぶき屋根は火事には弱いですが、断熱・保温・通気・吸音に優れ、20~30年の耐久性があるそうです。
日本の家屋の材料として欠かすことが出来ない有用植物なのでした。
単なる雑草のように見られがちな植物ですが、「見直そう」と思えてきますよね。
ののはな子