更新日:2016.11.29インドサイ舎の修理
インドサイ舎の修理
金沢動物園がオープンしてから34年が経ちました。
今年はカンガルーの展示場がリニューアルオープンして、洒落た雰囲気になりましたが、
動物園のあちこちでは歴史が刻みこまれたノスタルジックな施設が目立ちます。
来園者からは見えない動物舎内も同様で、歴代の飼育員の試行錯誤や動物たちの生活の有様がはっきりと残されています。
サイの力は私たちの想像を超えていて、今までも幾度となく修理を繰り返してきました。
鉄の棒がぐにゃりと曲げられてしまったこともあります。
そんな歴史を刻んできた建物も、末永く維持していくためにはメンテナンスが不可欠です。
今回はインドサイ舎を大修理することになりました。
インドサイ舎の裏側です。
黒い幕で囲われているのがインドサイ舎です。
獣舎の周りには建物の外壁を工事するための足場が組まれました。
動物舎は、普通の建物とは違って、飼育する動物の生態に合ったものでなければなりません。
特殊なものが多く、ほとんどの工事屋さんは頭を悩ませることになります。
動物を知る飼育員と、それぞれの技術をもつ職人さんが知恵を出し合い、
協力して動物により良い施設を作り上げています。
職人さんの技術が動物園を支えています。
体の大きなサイは簡単に引っ越すことができないため、サイ舎の工事はサイがいる中で行われています。
工事の騒音や振動、匂いなどは動物には大きなストレスとなるため、
工事屋さんと相談して、できるだけ動物に負担の少ない方法を考え、動物の健康状態をケアしつつ工事を進めていきます。
オスのキンタロウです。
寝室の柵は修理が完了し、真っ黒くきれいになりました。
キンタロウは工事が気になる様子。でも、元気なので大丈夫。
とにかく、動物園の工事は大変です。
インドサイが見えにくいこともあるかもしれませんが、春までには工事は終わる予定です。
インドサイ舎がちょっとだけきれいになるので、しばらくの間、ご協力よろしくお願いします。
(先崎)