更新日:2017.08.02シロイワヤギもクールビズ!?
シロイワヤギもクールビズ!?
暑い日が続きますね。
動物園内ではミストを設置して、ご来園いただいた皆様に涼感をお楽しみいただく『クールビZOO』を行っていますが、
今回はクールビズを行っている動物をご紹介します。
シロイワヤギのペンケ(メス)です。
標高2000m以上の比較的涼しい場所で生活しているシロイワヤギは、日本のじめじめした暑さが大の苦手です。
そんなシロイワヤギの暑さ対策のひとつとして、毎年恒例「毛刈り」を行っています。
(▲毛刈り当日の朝。首元までは夏毛に生え変わっています。)
シロイワヤギは初夏あたりに、冬毛から夏毛に生え変わります。
野生下では岩山の至るところに体を擦りつけることで毛が剥がれ、次第に体の毛がすべて換毛しますが、
動物園で飼育しているペンケは、色々な換毛グッズ(体を擦れるような場所)を設けてみても、
なかなか最後まできれいに換毛できません。
(▲ 丸で囲んだほうきが換毛グッズの一例。)
そのため、換毛しきれなかった毛を取り除く意味で、「シロイワヤギの毛刈り」を行います。
毛刈りを行うときは全身麻酔をかけます。
(▲麻酔をかけた後。獣医さんによる聴診中)
麻酔をかける機会は日常的にはほとんどないので、全身のチェックも同時に行います。
口の中や歯の状態を確認したり、爪を切ったり、採血をしたり、エコーや聴診器を使ってお腹の調子を確認したり...
(▲爪を切っているところ。)
岩山を登るため発達している爪はとても固く、切るのも一苦労です...。
様々な健康チェックを行って、今年の毛刈りも無事終了。
今年も随分すっきりしました。
毛刈り以外に行った健康チェックでも大きな心配事はなく、まだまだ元気に過ごせそうです。
暑さの続く夏の間は、エアコンの効く「冷房展示室」で展示しています。
最近は開園時間中、寝ていることがほとんどですが、のんびり過ごしているペンケをこれからも暖かく見守ってください。
※夏季以外に冷房展示室で飼育展示していたスバールバルライチョウは、現在非展示になっています。
(飼育展示係 松野)