更新日:2018.05.07ホトケドジョウの産卵、孵化 その②
更新日:2018.05.07
ホトケドジョウの産卵、孵化 その②
先日のお休み、秩父の渓流に釣りに行ったらニホンザルやアオダイショウなどの生きものに出会えました。ヤマメやイワナなどきれいな魚たちに癒されてきて余韻にひたっている今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。
前回のホトケドジョウのお話、続きでございます。
3つのペアリング水槽を作ったところまでは前回お話ししましたが、90㎝水槽の群れたちは皆お腹が膨らんでいました。さすがにこれ以上ペアリング水槽を作るスペースもなかったので、90㎝水槽内にウィローモスをタコ糸でぶら下げたり、底に沈めておいてみました。
するとホトケドジョウたちが潜り込んでいるのが観察できました。産卵後1~2日で孵化してしまうので・・・。
毎日朝一番でウィローモスを網ですくい、ゆらゆらとゆすぐと卵や数匹の稚魚が取れるといった塩梅でした。稚魚はペアリング水槽からペアを抜いた「稚魚育成水槽」に移します。
餌にはブラインシュリンプ(エビなど甲殻類の仲間)の卵を特殊加工して栄養を添加した稚魚専用フードや生きもの館で養殖しているミジンコなどを与えています。そんな餌をモリモリと食べ、現在30匹ほどの稚魚が元気に育っています。
絶滅危惧種のホトケドジョウの繁殖に成功し、貴重な経験が出来ました。来年度以降の繁殖につなげ、希少種の域外保全を進めていきたいと思います。
(飼育展示係 桐生)