更新日:2017.07.31エミスムツアシガメの災難
エミスムツアシガメの災難
3月23日に野毛山動物園にやってきたムツアシガメ。
4月24日のブログで爬虫類担当者が書いていますが、他園から来園した個体は、入園したら検疫、検査を行っています。
実は...その時のレントゲン検査でこのムツアシガメに気になるところが!
その時のレントゲン写真がこれ。
よく見ると...お腹の中に小さな丸い物がたくさん!その数、数えられただけで21個!
何をお腹に抱えているのか...そう、卵がたくさんお腹の中にあったのです。
ちなみに真ん中あたりに横に細長く白く見えるものは糞の塊です。
こんなにたくさんの卵を抱えているとは思わなかったのでびっくりしましたが、もちろんこれは病気ではないので無事に検疫は終了。
新しい展示場へと旅立っていきました。
しかしその後なかなか卵を産んでくれません。
しばらくは見守っていたのですが、卵塞という卵が詰まっている状態になってしまっていたら大変!ということで産卵を促進する注射を打つことにしました。
注射を打つと、数卵は産むのですが、なかなか全部産んでくれません。
そのため間隔をあけて4回も注射を打つこととなりました。
そしてこの日、卵の確認のため再びレントゲン検査をすることに。
このカメは手足を甲羅に引っ込めて大人しくしてくれるので保定も必要なくあっさりと撮影終了。
そしてレントゲンの結果...
見事全卵産みきっていました!
もう注射なんて打たないでね、とでも言いたいのでしょうか?何とも不服そうな顔。
何度も注射をされて、病院に運ばれレントゲンを取られ...でもムツアシガメの災難も今日で終了。
私たちもほっと一安心。
でも、一番の災難だったのは...注射のたびにカメを持ち上げ、この日も病院までムツアシガメを運んだ、腰痛持ちの担当者かもしれません。
写真が少しぶれているのは...必死にムツアシガメを持っている担当に止まって写真撮影をとは言えずにそのままシャッターを切ったから...だったりします。
ちなみに、このムツアシガメの体重はどのくらいかというと...
結構重いのです。
ムツアシガメも、担当者も、お疲れ様でした。
(飼育展示係 百武)