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更新日:2024.09.08目指せ!以心伝心!

更新日:2024.09.08

目指せ!以心伝心!

暑さのピークも過ぎたようで、少しずつ涼しくなってきました。

 

夏休みの間、ぱかぱか広場では「馬の飼育員になってみよう」という特別なイベントを実施していました。

馬に乗ったり、馬の部屋の掃除をしたり、馬のブラッシングをしたり、これら以外にも様々な体験ができるとってもおすすめのイベントです。

昨年まで馬に乗る時間を少し多めにとっていたのですが、最近の夏は暑過ぎて馬も、乗る参加者もスタッフも大変(むしろ危険!)ということで、今回は少し内容を変更して実施しました。

 

今回は馬に乗る時間が短くなってしまった分、日陰でもできるちょっとしたゲームを取り入れました。

どんなゲームかというと、動物役と飼育員(トレーナー)役に分かれて、スタッフが用意しておいたお題の動きを動物役にしてもらうのです。このゲームには鉄の掟があって、話したりジェスチャーを使ったりしてはいけません。動物役の人と飼育員役の人に分かれて、言葉が通じないと「飼育員の伝えたいことが全くわからん!」とか「ちょっとしたことを教えるのも大変なんだな〜」ということを実感してもらおうというわけです。

まず、このゲームでは、この「クリッカー」という道具を使います。

ぱかぱか広場2024クリッカー1.jpg親指の先のボタンを押すとカチッと鳴ります。
まずは、「カチッという音=いいこと」ということを覚えてもらいます。

動物に教えるときは、カチッという音と同時に大好きなエサやおやつを繰り返しあげて教えていきますが、今回は説明だけにしています。つまり、カチッという音が聞こえたらいいことがある(正解に近づいている)ということです。それだけでなにかをするように動物役の人に教えていくのです。

 

いざ、スタッフでお手本を!

ぱかぱか広場2024クリッカー3.jpg左の人が飼育員役で、右の人が動物役。今回はホウキを使ったお題のようです。
まずはホウキに近づいた段階でクリッカーをカチッと鳴らしていきます。そうするとホウキに近づけばいいことがわかってきます。そして、近づくことがわかれば、今度は触った時だけクリッカーを鳴らすようにします。

 

ぱかぱか広場2024クリッカー4.jpg同じように続けていくと動物役の人にホウキを持ってもらうことに成功!

 

ぱかぱか広場2024クリッカー5.jpg片手ではなく、両手で持つ必要があるみたいですね〜。ここからが少し難しく、時間がかかってしまいました。今回のお題は「ホウキにまたがること」。飼育員のプライドにかけてがんばります。

 

ぱかぱか広場2024クリッカー8.jpgできた!!
最後には、無事に正解に辿り着きました!!

 

この後、参加者の皆様にも動物役と飼育員役に分かれてもう少し簡単なお題で体験してもらいました。皆様、口を揃えて「できない」とか「難しい〜」と言っていましたが、それがわかることが大切なのです!実際はもっと難しいからね〜。

 

最後には、ゆうすけが登場!

ぱかぱか広場2024クリッカー9.jpgこの日は雨だったので少し狭いところでの実演になってしまいましたが、参加者の皆様は馬との距離が近くて嬉しそうでした。

 

ぱかぱか広場2024クリッカー10.jpgゆうすけのトレーニングの成果を披露しながら、どのようにして教えていったのかを紹介しました。皆様もゆうすけの様々な技に釘付け!

  

このゲーム以外にも、動物の健康管理についてもお話しました。人間と会話ができない動物だからこそ、体調が悪い時も動物は飼育している人間に言葉で伝えることはありません。動物の日常の過ごし方や動き方、動物の残した痕跡の細かいところまで目を配り、少しでも異変を感じたら飼育員が詳しく調べて、原因を突き止めてあげること大切なのです。

 

今回の「馬の飼育員になってみよう」では、動物は人間と会話ができないから大変なこともたくさんあるけど、動物にわかりやすく伝えたいことを伝え、動物からのサインを読み取ることで、わかり合えることが増えるんだということを知ってもらえればと思いお話させていただきました。

 

ぱかぱか広場 北川健史