更新日:2021.05.035月の日差しを浴びる親水広場の花たち
5月の日差しを浴びる親水広場の花たち
中央広場から緩い坂を上り、横浜横須賀道路を横断する陸橋を渡り、野鳥観察園エリア側に入ってすぐ右へ緩やかな園路を下りて行くと『流れ・親水広場』に辿り着きます。
『流れ・親水広場』には、野鳥観察園の中心を占めるダイナミックな汽水池とは違い、浅く清らかな小川が流れています。親子連れでも安心して、メダカ等の水辺の生き物を観察したり、湿地帯に生息する植物を見ることができます。
まず、目に入ってくるのは黄色い花が鮮やかな「キショウブ」です。
西アジアからヨーロッパ原産の帰化植物で、一般鑑賞用に栽培されているハナショウブに黄色系の花がないため貴重な花として栽培され、その後、野生化し分布地域を拡大して問題となっています。環境省の「要注意外来生物」の一種であるため、在来種と競合する場所等での栽培には注意が必要です。
次は、同じエリアに現在1本だけ紫色の「カキツバタ」が咲いているのを見ることができます。キショウブと同じアヤメ科アヤメ属ですが、こちらは日本古来からある古典園芸植物です。
「いづれアヤメかカキツバタ」という言葉があるとおり、よく似ており甲乙付けがたいと言われます。アヤメ、ショウブ、カキツバタの違いは、花びらの付け根を見てください。
アヤメは網目状の模様、ショウブは黄色の模様、カキツバタは白い筋の模様があるのが特徴です。また、生えている場所もアヤメは乾燥した場所に、ショウブは半乾湿地に、カキツバタは水の中に生える違いがあります。残念ながら、長浜公園ではアヤメは見ることができません。
長浜公園で見ることができるキショウブ、カキツバタ共に水辺を好む植物ですが、お互いに場所を譲り合って、公園利用者の目を楽しませてほしいものです。
新緑の5月、園内は緑色の木々にあふれていますが、涼やかな風に吹かれて小川に咲く黄色や紫色の花を探しに長浜公園に来てみませんか。
【お願い】
長浜公園散策の際は、他の利用者と一定以上の距離を確保いただくとともに、マスク着用やこまめな手洗い等、感染防止対策を実施いただきますようお願いします。