更新日:2023.01.07勝手にQ&A! その1
勝手にQ&A! その1
2023年も、ぱかぱか広場では様々なイベントを開催しております!(詳しくはこちら)
イベント中は動物たちを間近に観察することができるので、発見が盛りだくさん!
知らなかったこと、気付かなかったことを見つけると、どうして?なんで?と疑問が浮かんできますよね。
「そんな疑問を勝手に解説してしまおう!」というのが今回のシリーズのテーマ!
題して
「勝手にQ&A!」
第1回は、「朝ごはんイベント」「エサやり体験」でよく聞かれるコチラ
Q. 馬の歯が黒い!?これって虫歯なの!?
に答えていきたいと思います!
...とは言ったものの、私も詳しいメカニズムは知りませんでした(◎_◎;)
馬の本をかき集めて、黒い歯の秘密を知ることができたので、みなさまにもシェアしていきます!
ニンジンを食べるために大きく口を開ける馬たち。
馬には、短い草などを噛み切るための立派な切歯(前歯)と、噛み切った草をすり潰すための大きな臼歯(奥歯)が生えています。
その歯をよく観察してみると...
歯の中央が黒い!?虫歯!?
ご安心ください。
これは馬の歯の特徴で、切歯(前歯)の咬み合わせ面の中央には深い溝があり、その溝に溜まった食べ物のかすなどによって黒く変色するとこのような見た目になるそうです!本を見てみると、黒窩(こっか)という名前もついているみたいですね~( ..)φメモメモ
食べかすから虫歯にならないの?と思いますよね?
もちろん馬も人と同じで、歯石がついたり虫歯になることがあります。
しかし、唾液腺がよく発達しているため、たくさん食べ、たくさん唾液が出ることで歯を磨かなくても口の中を清潔に保つことができるそうです!
更に、歯を削ったり、歯の汚れを落としたりと定期的なメンテナンスをすることで馬たちの歯の健康が守られているんですよ!
さて、ここからは謎多き馬の歯の黒い部分について更に詳しくご紹介。
馬の歯は高齢になるまで伸び続けることをご存知でしょうか。
伸びていく歯は、毎日たくさんの草を食べることで少しずつ削れていきます。
年齢を重ねるにつれて歯が削れていくことで、10歳頃になると全ての歯から黒窩(黒い部分)が消え、かわりに歯髄という血管や神経が埋まっている部分が新たに黒い部分(歯星といいます)として見え始めるのです!
これらの黒い部分の変化を見ることで、年齢を推測することもできるそうですよ!まるで木の年輪!不思議ですね~!
さて、黒い部分の秘密を知ったところでぱかぱか広場の馬の歯を見てみましょう!
こちらはソフィア(10歳)の歯。
お!きれいに黒い部分が残っていますね~!
形や位置、年齢を考えると、この黒い部分は黒窩じゃなく歯星かな??
対するしんすけ(24歳)の歯。(躍動感たっぷり笑)
おや?黒い部分がありませんね。
実は、年齢が進むにつれて歯の成分のバランスが変わり、第2の黒い部分である歯星は消えてなくなってしまうそうなんです!不思議すぎる~!!
全てをまとめるとこんな感じ。
※歯の根っこが近づくとともに穴が大きくなっていきそうな構造ですが、これはあくまでも若い馬の歯の断面図。年齢が進むにつれて、図の赤い部分は狭まり、塞がってしまうそうです。
小難しい話が続きましたが、みなさまついて来られましたか?
歯、ひとつとってもこんなに奥が深いなんて、動物って不思議ですね~!
ぱかぱか広場で一番若いソフィアでも黒窩が見られなかったので、今度若い馬に会ったら生の黒窩も見てみたいな〜♪
ぱかぱか広場に遊びに来られた際は、馬の歯にもご注目ください('ω')ノ
次回の「勝手にQ&A!」もお楽しみに!
ぱかぱか広場 小野