更新日:2024.06.01飼料班のおしごと②
飼料班のおしごと②
飼料班のおしごと紹介パート2です。
前回は、ミゾゴイ用の牛ハツのストック作りについてご紹介しました。
まだ見ていない方は、ブログの飼料班のおしごと①をご覧ください。
さて、今回もエサのストック作りのおはなしです。
まずは道具の紹介です。
今回のエサ作りにはこちらの道具を用いります。
これは、ウォーターポンププライヤーという工具です。
おもにロックナットの締め付けや、電線をつかんだり金属管に設置クランプを取り付けるなど、
さまざまな使い方ができます。
もともと水道工事用に開発されたものだそうです。
このウォーターポンププライヤーも、まさかエサを作るために使われるとは夢にも思っていなかったでしょう...。
次は、作り置くエサをご紹介します。
これはヘイキューブといって、アルファルファヘイを天日乾燥後、キューブ状に圧縮成型したものです。
マメ科のアルファルファは、粗タンパク質が高く、またビタミン類やカルシウムも豊富に含まれています。
おもに、ウマやウシのエサとして使用されています。
このヘイキューブですが写真の通り、大きいと手のひらほどの大きさがあります。
写真のヘイキューブの表面が横にひび割れているのが確認できますでしょうか?
このひび割れにウォーターポンププライヤーの歯を当て、挟み込みます。
すると...
↑写真のように小さく切ることができます。
大きさを比べるとこんな感じ。
ちなみにですが、動物に与える前にこの小さくなったヘイキューブを飼育担当者が手で細かくちぎって、
さらに小さくしてから与えるそうです。
飼料班は、このヘイキューブを手でちぎりやすい形にして、前日に使用する分を量り出しておきます。
さてさて、そろそろ工具とエサばかりで飽きてきたところでしょう。
いったいだれのエサでしょうか?
正解は~...
キリンでした。
キリンはウシの仲間で、4つの胃を持つ反芻(はんすう)動物です。
先ほどお話ししましたが、アルファルファはマメ科の植物なので、
与えすぎると胃にガスが溜まってしまい不調をきたします。
なので、ヘイキューブは普段少なめに与えています。
当園ではおもに、木の葉や生牧草、乾牧草を与えています。
前回はミゾゴイ、今回はキリンのエサについて、ごく一部ですがご紹介しました。
次は何をブログにしようか...。
次回もお楽しみに~。
流浪の動物園職員 飼料担当 矢澤