
更新日:2020.11.04お疲れ様でした。
お疲れ様でした。
みなさまいかがお過ごしでしょうか。
少しブログが長くなるかもしれませんが、お付き合いいただけると幸いです。
悲しいニュースをお伝えしなければなりません。
オグロワラビーのブブが10月に亡くなりました。
ブブは2007年に金沢動物園で生まれ、2013年に野毛山動物園へ移動してきて、
野毛山動物園では約7年間を過ごしました。
享年13歳でした。
(2014年)
(2015年)
(2016年 右:ブブ、左:ヤサブロー)
(2017年)
オグロワラビーの寿命は12~15年くらいと言われているので、
かなりご長寿の個体でした。
(2018年)
ブブは左耳に切れ込みが入っていたのが特徴で
見つけやすいため、来園者の方からもよく「ブブちゃ~ん」と呼ばれていることが多かったです。
ブブは見た目によらず?なかなか頑固な性格の個体でした。
通路にいて道をあけてもらいたいときにも、ちょっと押してもどいてくれない頑固なおばあちゃんでした。
他の個体にはとても優しく接しているのが印象的で、
毛繕いをしてあげている姿をよく見かけました。
(2019年 後ろの個体は今は亡きヤジロー)
晩年のブブは歳のせいもあり免疫力が落ちていたのか、
7月頃からいわゆるカンガルー病(口腔内に常在する細菌などが虫歯や歯周病で出来たキズから感染し、
化膿を引き起こし、顎が腫れ食べ物を食べることができなくなってしまう疾病)を繰り返し、
毎日注射などの治療を行っていました。
そんな中ブブは協力的に治療を受けてくれていました。
(2020年 右:アスタ、左:ブブ)
カンガルー病の影響で全く何も食べないという時期もありました。
歯が悪くなり、固いペレットは食べるのが難しいので、お湯でふやかして与えたり、
噛むことさえ難しいのかもと考え、好物のリンゴをすりつぶして与えたり、
時には手渡しの餌しか食べないこともありました。
(2020年 右:ブブ、左:ヤサブロー)
治療には協力してくれていたため、良くなってくると
またいつものごはんを食べられるようになることもありました。
良くなって一旦治療を終了するとまた再発するということを繰り返した3か月間でした。
ブブにとって大変な3か月間であったかもしれません。
ただ、ブブは最後まで生きようとする意志を見せてくれていました。
(2020年 10月 最後に撮った写真になりました)
私がブブと関わったのはブブの13年間の"一生"のうち、
たったの1年間弱でした。
ただ、最後の数か月はブブがなるべく長く生きていけるように、
また長生きするだけでなく、快適に、幸せに過ごしてもらえるように接してきたつもりです。
今となってはブブがどんな気持ちで13年間を過ごしていたかはわかりませんが、
穏やかな13年間であったことを願います。
正直もう少し長く生きてもらえると思っていただけにとても残念です。
オグロワラビーという普段注目されることの少ない動物ですが、"1つの命"でした。
まだまだ飼育員歴の浅い私はその命からさまざまなことを学びました。
みなさまもこの場を通じて、また実際に動物を見て動物の命を感じてもらえたら幸いです。
「ブブさん、13年間本当にお疲れ様でした、安らかに。」
最後までお読みいただきありがとうございます。
現在野毛山動物園で飼育するオグロワラビーはアスタとヤサブローの2頭になりました。
これからも温かく見守っていただければと思います。
飼育展示係 木村