更新日:2024.01.06博文邸のしつらえ「掛け軸」2024年1月
更新日：2024.01.06
博文邸のしつらえ「掛け軸」2024年1月
旧伊藤博文金沢別邸のしつらえ『掛け軸』をご紹介します。
季節に合わせた掛け軸をボランティアの方がしつらえてくださいます。
【今月の掛け軸】
本紙：宮島詠士の書
「万里江山盡聞聲」
読み下し：「万里江山盡（ことごと）ク聲ヲ聞ク」
訳：「広大な祖国の中で、あまねく民の声を聞く」
宮島詠士（1867～1943）略歴
慶応３年（1867）山形県米沢に生まれる
明治10年（1877）勝海舟に師事
明治20年（1887）中国に留学 張廉卿に師事
明治28年（1895）帰国の翌年、中国語塾詠帰舎開設（現代の善隣書院）戦前の中国語教育に大きな足跡を残した。また書家としても著名で、代表作「犬養公之碑」は、日本書道史に異彩を放つ楷書碑として尊い。
昭和18年（1943）逝去
表装：古内 都
「丸表具」
本紙の張廉卿直系の書法である風格ある書体を際立たせるべく、濃紺の魚々子（ななこ／魚卵のような小さな粒が連続した模様）の裂地でシンプルに丸表具に仕立てています。