更新日:2021.01.05タンチョウの骨折
更新日:2021.01.05
タンチョウの骨折
少し前のある朝、担当者から「タンチョウの右翼が下がっている」と連絡があり、獣舎へ駆けつけました。
見ると、確かに右翼が下がっています。
恐らく、骨折してしまったのだろうと判断し、捕獲して診察をすることにしました。
触診するとゴリっという嫌な感触が...
やはり、右翼の上腕骨を骨折しておりました...
そのまま動物病院へ運び治療をすることになりました。
麻酔をかけてレントゲンで状態を確認すると、上腕骨の肩関節の近くで折れていました。
幸い、骨は体内から飛び出しておらず非開放の綺麗な状態でしたので、そのまま骨折の手術を行いました。医療用のピンを使い、骨が元々あった通りに整復しました。
タンチョウは、普段傷病鳥獣などで診ている鳥の何倍だろうというくらいの大きさのため、手術の感覚が違い戸惑いましたが無事に終了。そのまま、獣舎に戻してしばらく療養してもらうことになりました。
約1か月の療養の後、再び麻酔をかけて患部のレントゲンを撮影したところ、骨折した骨が十分にくっついたため、医療用のピンを外すことにしました。
麻酔から覚めた直後はまだ若干翼が下垂していましたが、今ではすっかり元に戻り、どちらが骨折していたのか分からないほどになりました。
今回は、何がきっかっけで骨折を生じてしまったのかははっきり分かりませんでしたが、元通りの生活に戻れて一安心です。今後は再びケガをしない事を祈っております。