更新日:2014.09.15エンティへ
更新日:2014.09.15
エンティへ
アラビアオリックスの赤ちゃん誕生のブログ第一弾からしばらく、
そろそろ第2弾を書きたいなと思っていましたが、
今日は赤ちゃんの誕生と同じくらい「大切なお話」をしたいと思います。
2014年9月1日、国内に生存するアラビアオリックスの中で最長寿だった、
メスのエンティが死亡しました。18歳8か月で老衰と診断されました。
エンティは先日一般公開されたばかりのこども「サリーム」のおばあちゃんでもあります。
実は今月、あるニュース記事でエンティのことを扱ってもらう予定になっていましたが、
先月に私が書いた記事の内容と現状が変わってしまったので、キャンセルしてもらいました。
でも、この記事が生きているエンティの最後の記録にもなったので、
その一部をここで紹介させていただきます。
【2014年8月現在執筆の記事】
「エンティは繁殖計画のため、4歳の時に金沢動物園に来園し、
2頭のこどもを立派に育てあげ、今年の6月には孫も誕生し、
アラビアオリックスの種の保存に貢献しました。
そんなエンティも今年の12月で19才を迎えます。
寿命が20年と言われるアラビアオリックスにとって、立派な「長老」です。
最近では動きもゆっくりになり、食べ物の嗜好も変わってきました。
本来は暑さに強いオリックスですが、急な気温の変化が体に与える負担を考え、
部屋に扇風機をつけたり、寝床の藁も厚めに敷いて体をいたわっています。
いつまでもたくましく生きるエンティは野生動物の本来の姿を教えてくれます。」(一部抜粋)
(新聞にも掲載されたエンティの写真)
表舞台に立たなくなってからも、存在感の大きかったエンティ。
エンティが残してくれた子孫と記録をオリックスの明るい未来につなげていくのが私のこれからのお仕事です。 (もりこ)