更新日:2014.12.07さようなら、サツキ…
更新日:2014.12.07
さようなら、サツキ…
11月20日に、ローランドアノアのサツキ(メス:31歳)が老衰により死亡しました。
現在、世界中で飼育されているアノアの中では一番の長生きでした。
サツキは、私が飼育係として金沢動物園に配属された20年ほど前に初めて担当した動物で、当時はインドサイが雄1頭だけだったため、インドサイ舎の空いている寝室を使用して飼育していました。インドサイ用の広い室内の大きな餌入れの上に、ちょこんと座っていたサツキの姿を思い出します。
サツキは、左右の角の長さが違っていて、あまり形が良くなく、体型も樽のようにずんぐりしていて、お世辞にもあまり恰好がよくありませでしたが、当時飼育していたアノアの中で一番人懐っこく、とても愛嬌のある個体でした。
そんなサツキも、人間でいえば90歳~100歳くらいの年齢になり、ここの所は大分衰えが見えてきていました。
サツキが死亡したことによって、国内にアノアはいなくなりましたが、サツキを始め今までに飼育してきたアノアたちは、アノアというあまり生態を知られていない動物についての沢山の貴重な資料を残してくれました。私たちは、これをしっかりと今後に繋げていきます。
多くの来園者の方からも愛されていたサツキ。安らかに・・・