更新日:2015.01.11タケチヨありがとう
タケチヨありがとう
2014年12月2日 朝8時26分
ポニーのタケチヨ(オス30歳6か月)が老衰のため、亡くなりました。
タケチヨは、万騎が原ちびっこ動物園で生まれ、
こどもの頃からメスのボタンと30年以上ともに暮らしてきました。
若いころはやんちゃだったタケチヨ。
23歳の時、ボタンと一緒に金沢動物園にやってきました。
金沢動物園では、誰からも愛される穏やかなおじいちゃんポニーという印象でした。
金沢動物園に来園当初のタケチヨ
他のポニーに比べ、毛が多くモサモサしていたタケチヨは、
頸(くび)のあたりをブラッシングすると、いつも気持ちよさそうに身を預けてきました。
大好きなボタンのおしっこの跡を見つけると、その場を動かなくなり、
満足するまでニオイを嗅ぎ、何度もフレーメンをしていました。
倒れる前日までは、いつもと変わらず過ごしていました。
12月1日の朝、獣舎で倒れているのを発見した時、
立ち上がれなくなった不安や、焦りからかだいぶ暴れた跡がありました。
数名の飼育員と獣医で立たせようとしましたが、
もとから不自由だった右後肢に加え、左後肢にも力が入らず、立つことができませんでした。
倒れてからも隣の寝室にいるボタンの方を向こうと、頭を起こしたり、
大好きなリンゴを口にしていましたが、午後から熱が上がり始めたため、
汗をたくさんかき、呼吸も苦しそうになりました。
ボタンはタケチヨを心配してか、時折鳴いていました。
亡くなる日の朝、それまで草を食べていたボタンが、急にタケチヨの方を向きました。
そのすぐ後、タケチヨは息をひきとったのです。
30年間、いつも一緒だったボタンには、
タケチヨが天国へ旅立つ瞬間がわかったのかもしれません。
(↑ボタン)
これまでたくさんの飼育員がタケチヨの担当をしてきました。
担当をしていなくてもタケチヨを気にかけてくれる飼育員もたくさんいました。
タケチヨが亡くなってから、獣舎へ足を運び、タケチヨの死を悼んでくれました。
タケチヨは本当にみんなから愛されていたポニーでした。
大好きなタケチヨがいなくなってからのボタンの事がとても心配でした。
少しでもタケチヨの姿が見えないと、いつも不安で鳴いていたので、
餌を食べなくなるのではないか?
後を追うように亡くなってしまうのではないか?と本当に気がかりでした。
でも、幸いなことに食欲もほとんど変わらず、今のところ元気そうに見えます。
お互いをいつも想いあっていたタケチヨとボタン。
きっとタケチヨは、天国からもずっとボタンの事を見守ってくれていることと思います。
タケチヨ 今までたくさん、たくさんありがとう。
天国では、思いっきり走ったり、ジャンプして楽しんでくださいね。
(かそ)