更新日:2015.05.14シカ舎のニューフェイス
更新日:2015.05.14
シカ舎のニューフェイス
ニホンカモシカのムムです。
園内のカモシカ舎の個体数が増えてきたため、個室に余裕のあるシカ舎に
約300mの距離を、ひっこしさせました。
カモシカを移動させるときにはこの輸送箱に入れて運びます。
多くの動物は得体の知れない物体に入ることを拒むものなのですが…
まっすぐそしてあっさり箱のなかに入ってくれました。職員からも笑いがこぼれます。
あとは慎重にすすむ車に揺られること約1分
シカ舎に到着です。
しばらく落ち着きなく動き回り、二本あしで立ちあがっては外の様子を伺っていました。
ムムが使うのはシカ舎の一室で、お客様からガラス越しに見える位置にあります。
知らないところは誰しも落ち着きなく不安になるものです。
少しでも和らげるため、お客様からは見づらいですが部屋にベニヤ板をはりました。
もっとも、ムムが立ち上がると頭は見るのですが、
新しい空間に慣れるまで板はしばらくつけたままです。
初めは餌をあまり食べませんでしたが、日が経つにつれて採食量も増え、
動きも活発になっていきました。
1週間経ったころには「ここはボクの場所」とでもいうように、
あちこちに匂い付けするようになりました。
一方、ホンシュウジカたちは、新しい動物の気配を感じて、下の写真のように緊張し、
一時はかたくなに部屋に戻ろうとしなかったのですが、徐々に慣れてきたようです。
カモシカは見えづらい位置にいることが多いかもしれませんが、
もしムムがひょっこり姿を現すことがありましたら、
是非おなじ日本に住むカモシカとホンシュウジカの違いを観察してみてください。
(しげなり)