更新日:2014.04.08ニホンカモシカの入園と検疫
更新日:2014.04.08
ニホンカモシカの入園と検疫
富山市ファミリーパークからはるばる金沢動物園にやって来ました。
その日は、検疫を受けるため動物病院に収容されました。
金沢動物園では、新しく動物が来た時には、自主的な検疫を行うことにしています。
検疫とは、一定期間病気が無いか調べて、外から病気を持ち込まないようにすることです。
(海外などから特定の動物種が来る場合は、国の検疫所などで法律に則って
行われることになっています。)
検疫の内容は、
1.採血をして血液検査を実施する。
2.糞便を採取して寄生虫検査を実施する。
3.糞便の細菌検査を実施する。
4.毎日の健康状態を観察する。
以上の4項目が主なものになります。
今回やってきたニホンカモシカのカイ(オス)は、富山から一日がかりでトラックに
揺られやってきましたので疲れなどから肺炎を発症する場合もありますし、
昨年7月生まれの若い個体でまだ大人の半分くらいの大きさしかありませんので、
慣れない環境でしっかり餌を食べてくれるかどうかなども観察しなければなりません。
富山から到着した直後の様子
輸送箱から出す時の様子。怖がってなかなか出てきませんでした。
輸送箱から出てきた、ニホンカモシカのカイ。
この文を書いている4月2日時点では、血液検査・寄生虫検査をクリアし、
餌もよく食べ、健康状態は良好なようです。
細菌検査の結果が問題なければ、遅くとも4月の中旬までには検疫を終了とし、
ニホンカモシカ舎に移動します。
その後動物舎及び展示上の馴致を行ってから、皆さんの前にお目見えすることに
なると思います、お楽しみに!
(獣医:山本)