更新日:2020.01.29オーストラリア森林火災にともなう活動支援のご紹介
オーストラリア森林火災にともなう活動支援のご紹介
オーストラリアの森林火災に伴い、「よこはまのどうぶつえん(野毛山動物園・金沢動物園・ズーラシア)」では募金活動を始めましたが、2016年度に行った「Zoo to Wild セミナー」では、オーストラリア日本野生動物保護教育財団(AJWCEF)理事長の水野哲男氏(獣医学博士)と、財団顧問のアラン・マッキノン氏(クィーンズランド州公園及び野生動物局獣医師)をお招きして、野生のコアラを取り巻く現状についてご講演頂いた事があり、このAJWCEFでも、今回の森林火災の支援活動を行っていますので、ご紹介したいと思います。
AJWCEF(http://ajwcef.org/)は、オーストラリア連邦政府に登録された非営利環境団体で、オーストラリアと日本の両国の野生動物保護とそれに関する教育活動を行っています。この財団では、現地の保護協会などと協力し、野生動物保護を地球の大きな生態系の保護という観点でとらえ、病気や傷ついた野生動物を救護し、再び自然に帰す取り組みを行っています。また、交通事故などで親を失った野生動物の孤児たちの保護、都市開発で生息地を奪われた絶滅危惧動物たちを安全な地域へ移動させるプロジェクト、生息地の確保、ユーカリなどの植林活動などにも協力しています。
今回の森林火災を受け、同財団でも寄付を募集しています。
http://ajwcef.org/activities/ajwcef-bushfires.html
日本国内の口座振込みでの寄付が可能です。遠方で横浜の動物園まで直接来られない方や、直接送りたい方に、気軽に参加いただけると思います。
AWJCEFからの情報では、森林火災の直接的な被害のほか、長引く干ばつによって、保護されている動物たちの飲料や飼料の確保が困難となっているそうです。この財団を通じて集まった寄付は、この度の大規模森林火災で傷ついた野生動物たちの救助・治療・リハビリを行っている施設である、カランビン野生動物保護区内にあるカランビン野生動物専門病院(Currumbin Wildlife Hospital:ナショナルトラストの施設)、オーストラリア野生動物リハビリテーション及び教育協会(Wildlife Rescue Rehabilitation and Education Association Inc.)、バッツ クィーンズランド(Bats Qld:Flying foxes & Microbats Inc.:大型コウモリと小型コウモリの保全活動団体)等へ寄付されます。
AWJCEFから寄せられた、森林火災被害にあった動物たちの様子をご紹介します。
森林火災からレスキューされたコアラの赤ちゃん、オーストラリア野生動物救護リハビリ教育センター(野生動物ケアラー宅)での様子(2019年10月頃)
1枚目の赤ちゃんが少し成長した12月の様子
この度の森林火災で救助されたポッサムがミルクを飲む様子
同じく森林火災で救助されたワラビーの赤ちゃんの様子
(写真提供:AJWCEF)
財団HP(http://ajwcef.org/)では、これまでの活動実績の他、現在進行中のプロジェクトやオーストラリア野生動物を取り巻く様々な環境問題の情報発信もされていますので、是非ご覧ください。
(しばた)