更新日:2022.02.25コヨシとコヨセ
コヨシとコヨセ
個体識別おさらい編第3弾。コショウ、シオと姉妹が済んだので、今回は彼女たちの姉コヨセと、母コヨシです。
金沢動物園のカンガルーの資料をを遡っていくと、過去には12頭や11頭も繁殖したすごい母たちが何頭もいます。そんな中、2010年に生まれたコヨシはこれまでにオス3頭メス5頭、合わせて8頭のお母さんになっています。なかなか多いですね。子どもたちは、残念ながら亡くなってしまった個体や他の動物園へ引っ越していった個体もいますが、現在も金沢動物園に在籍しているのは4頭。そのうちの2頭は既にご紹介していますね。そのほかにコヨセ(メス)とショコラ(メス)がいます。ショコラは現在バックヤードのグループにいるので割愛させていただき、今回はコヨシ・コヨセ母子をまとめてご紹介。
担当になった当初、コヨセは母コヨシに良く似ている気がして、コヨセはコヨシ『じゃ無い方』として覚えていました。そんな感じでしたが、最近ではしっかりと違いが出てきたように思います。
まずは前髪から。コヨセ(左)は綺麗なアーチで、コヨシ(右)はM字が見えます。鼻筋は、コヨシが太いのに対し、コヨセは細めです。
正面から見ると、コヨセ(左)は顎のラインがしゅっ、上唇から下唇にかけてはつるーんとしているのに対し、コヨシ(右)はもふ、もふーんとしています。
ただ、今でも良く似ているところもあります!
目頭の横のライン(毛並み)が隈取りのようにキュっと上に向かって目立つように入っています。ウォークスルーの個体の中では、他にも隈取り個体はいますが、くっきりと見えるのはこの2頭でしょう、多分(実際の所、この辺りの毛は季節の毛の長さによって見え方が多少変わってきます)。
そして、コヨシだけの体の識別ポイントが1つ。左後肢(後ろ足)のくるぶし内側部分、2本の線が見えます。今でこそ非常に落ち着いた穏やかな個体ですが、若い頃は度々驚いて走り回っていたようで、何かの拍子に怪我をして以降その部分だけ毛が生えてこないのかな?と推測しています。
コヨセは、よーく見ると実は前歯(下の切歯)がちょろ見えしています。
カンガルーの場合、子の性格はかなりの割合で母親の性格に似ることが多く、コヨシの子どもたちは穏やかな個体が多い印象です。
(しばた)