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フクロウ 守る・伝える 動物園内だからできることの写真

更新日:2022.04.14フクロウ 守る・伝える 動物園内だからできること

更新日:2022.04.14

フクロウ 守る・伝える 動物園内だからできること

3月下旬、フクロウはどうなったかな~と、モニターを接続してみると・・・。

巣箱内のフクロウとエサの動物.jpg

いました。

巣箱を使ってくれているようです。

顔の前に何やら黒いかたまりが...。

どうやら、エサのネズミのようです。大きいので、クマネズミかドブネズミでしょう。

でも、金沢動物園内ではクマネズミやドブネズミをほとんど確認できていません。

草食動物ばかりの金沢動物園より、住宅地や市街地のほうがクマネズミやドブネズミ好みの餌が多いのではないかと思います。夜な夜な、森の外に出張しているのでしょうか?

巣箱内のフクロウとエサの動物②.jpg

その数日後。巣箱内に物が増えている。

左上の葉っぱのように見えるのは、鳥の羽と思われます。

左下はアカネズミかな?アカネズミは園内にも多く生息している野ネズミです。

右上にも何か物体が・・・。

フクロウが巣箱を使わない時期になったら、巣箱内にどんなものが残っているのか調べてみます。

いつでも見られるわけではありませんが、巣箱内に設置したカメラを通じて、動物園で暮らす野生のフクロウの様子が垣間見えるようになりました。

フクロウのこと、身近な自然のことをもっと知ってもらいたいと思うのでブログを通じて様子を発信しています。

でも、フクロウに安心して過ごしてもらいたいので、どこにいるのかは秘密です。

フクロウに限らず、貴重な動植物の情報が公開されると、多くの人が現地に訪れ、動植物に悪影響を及ぼす場合があります。観察に訪れた人の影響で、野鳥が子育てを放棄してしまう事例もあります。

もし、フクロウの巣箱が人の行き来が自由な場所にあったなら、フクロウの安全のために情報を公開することはなかったでしょう。

情報を発信する側も、情報を受け取る側も、何気ない行動が野生動物に大きな影響を与えることを胸に留めておいてほしいです。

野外観察でもマナーを守り、慎重な行動をお願いします。

飼育員として思うのは、動物や鳥、そのほかの小さな生き物にも、個性や性格みたいなものがあって、顔なじみになれることもあれば、まったく仲良くなれない場合もあります。

今年初めて巣箱を使ってくれたフクロウ。

出来ることなら、末永くお付き合いさせていただきたい。嫌われないように、慎重に、慎重に・・・。

先﨑