更新日:2022.05.19フクロウ 巣立ちました
フクロウ 巣立ちました
5月3日、1羽のヒナが巣立ったことを確認しました。
巣立ちの少し前から様子を紹介しましょう。
4月末、そろそろ巣立ち。モニターでの確認も最後かな・・・と思いながら見てみると。
タワシか、ハリネズミかと思いました。
巣立ち間近のヒナたちが、巣箱の入り口に登って外を眺めているところでした。大きくなりましたね。
以前のブログで紹介した時よりも白っぽく見えます。カメラやモニターの具合でだいぶ見え方に差がありそうです。
外の景色はどんな風に見えているのでしょうか・・・。外を見ている?ということは、外から見えるかも!ということで、巣箱が見える場所に移動。
あの木があそこだから、巣箱はあっちで・・・カメラの望遠を最大にして探してみると・・・。
巣箱の入り口にヒナが見えました!初対面です。
肉眼では、白いかたまりにしか見えませんが、モニターとは違った感動があります。
向こうからもこちらが見えているのでしょう。フクロウからすれば、初めて見る不審な生物ですので、早々に退散し、再びモニターをチェックします。
手前のヒナがカメラを凝視していました。巣立ちを控え、好奇心旺盛な感じがします。
もう1羽のヒナは下に降りていました。なんとなく、兄弟の性格が違っていそうです。
それから数日。
ヒナが1羽になっています。巣に残された1羽は心細いのか、ずーっと鳴いていました。外の世界に飛び出すのは勇気がいるのかもしれません。巣箱は地上から4mほどの場所にあるので、人間でもそう簡単に飛び降りることはできないでしょう。
その日から数日間、毎日夕方になると巣箱の方向からヒナの鳴き声が聞こえていました。
ゴールデンウィーク終盤。
隣の席のスタッフから情報が。
「ヒナの鳴き声が聞こえる方向が変わった。」「2羽目が巣立ったかも。」
ということで巣箱のある森をチェックに行きました。
運よく、早々に発見。
笹薮の手前でじっとしているヒナと、
木の上で見守る親鳥。ヒナも親鳥も園路から数メートルの場所にいました。
動物園の中なので、日中の園路にはお客さんが歩いています。巣立ったとはいえ、ヒナはまだ飛ぶことが出来ません。平日の金沢ならまだしも、ゴールデンウィーク中に園路に出てしまうことは避けたかったのです。
ヒナは1羽しか確認できませんでしたが、園路との位置関係、親鳥がちゃんと付き添っていることが確認できたので、特段の対策は不要と判断しました。
ゴールデンウィーク中、多くのお客さんがフクロウの近くを通り過ぎましたが、誰からも気づかれなかったのは本当にすごいと思いました。
巣立ちから10日程、ほぼ毎晩フクロウのヒナの鳴き声が聞こえています。
ヒナがちゃんと飛べるようになり、狩りを覚えて一人で生きていけるようになるまで親鳥と一緒にすごします。独り立ちは秋ごろでしょう。
姿を見ることはできないでしょうが、鳴き声などの気配を感じながら、無事に成長してくれることを期待しています。
ほとんどの人は気が付かないけれど、フクロウは身近な鳥だと思いました。
来年も紹介できるといいなぁ。
先﨑