更新日:2023.02.11ありがとうハッサク、ユウキ
ありがとうハッサク、ユウキ
スーチョワンバーラルのハッサクとユウキが亡くなりました。
まずはハッサクのお話から。
ハッサクは2011年5月13日に金沢動物園で生まれました。
子どもの頃は甘えん坊で、母親の背中に乗るのが大好きだったようです。
誰よりも大きくて太い立派な角を持ったオスに成長したハッサク。
オス群れのボスとして威厳たっぷりの凛々しい姿でお客さんを魅了してくれました。
だけどふとしたときにぺろっと舌が出ているお茶目な一面もあったハッサク。
12月28日から元気がなくなり食欲も落ち、採血や点滴など検査・治療を行ってきましたが残念ながら回復することなく息を引き取りました。
11歳でした。
続いてユウキのお話。
ユウキは2007年2月18日に同じく金沢動物園で生まれました。
過去の書類をあさっていて知ったのですが、ユウキは漢字では「優希」と書くそうです。
名前の通り優しいバーラルに成長してくれたのではないかなと思います。
かつてはオス群れのボスだったこともあり、若いころはよく他個体と角突きをしては怪我を作っていたそうです。
おじいちゃんになってからはすっかり穏やかになったユウキ。
左角のヒビから雑菌が入ったため2021年12月に左角の切除を行いましたが、それ以降も食欲旺盛で真っ先に飼育員の後を追い、手からエサを欲しがるような愛嬌のある一面もありました。
死亡する前日まで変わらずエサを食べ落ち着いて過ごしていましたが、1月13日の朝に様子を確認しに行くともうすでに動かなくなっていました。
15歳でした。
ユウキは2頭、ハッサクは4頭の子を残し、繁殖にも大きく貢献してくれました。
もう2頭の姿を見ることができないのは非常に寂しいですが、今回のことを無駄にすることがないようこれからも日々飼育改善に努めていきたいと思います。
これまでユウキとハッサクを応援してくださった皆さま、ありがとうございました。
(日向ぼっこをするユウキ(手前)とハッサク(奥))
飼育展示係 いかり