更新日:2023.10.23ドングリとラザニアの区別がつきません!
ドングリとラザニアの区別がつきません!
『ドングリとラザニアの区別がつきません!』って突然言われても、びっくりしますよね?
何の話かというと、カピバラのドングリ(メス)とラザニア(メス)の見分け方のことでした。
そもそも、ドングリとラザニアは秋田県の大森山動物園から来たカピバラで、父親が同じで血縁関係にあり、年齢も一緒なのでとても似ています。
私は今年度からカピバラの飼育担当になったのですが、最初は「身体が大きい方がドングリ、小さい方がラザニア」と引き継ぎました。
しかし、最近は小さいはずだったラザニアが徐々にドングリの体型に近づいてきたのです。
確かに、展示場で野草をあげるとまず食べに来るのはラザニアですし、ごはんもしっかり食べてくれるので体重も増加し、ドングリ引けを取らない体格になってくれました。
では、次の見分け方として「飼育員に対する警戒心が強いのがドングリ」というのを活用していこう!
と思ったのですが、実はこのところ、ドングリが飼育員に対して心を開いてきてくれています。
元々、ラザニアは人懐っこいカピバラなので飼育員が作業中でも気付くと、寝室の扉前に座って『背中をかいてください』とアピールをしてきたり、朝一番の挨拶代わりにあげるサツマイモも最初から受け取って食べてくれる個体でした。
反対にドングリの方は飼育員が近づけばドングリは遠のくの、付かず離れの関係で、「ペッ」というカピバラが警戒した時に発する鳴き声を出し、「それ以上は近づかないでね!」といつも言われていました。
ところが最近のドングリはペッと鳴きながらも、そばに居てくれたり、扉越しにサツマイモを受け取って食べてくれるようなりました。
ドングリが少しずつ心を開いてきてくれたことにより、展示場で餌をあげることやその様子をカピバラと同じ目線で撮影することができるようになりました。
ドングリもラザニアもだんだん良い状態になってきてくれているので、飼育担当者にとってとても喜ばしいことです。
せっかくカピバラの飼育担当になれたので、もっともっと『金沢動物園のカピバラを推していきたい!』と思っております。
※なお、治療などの際には目視のほか、マイクロチップを使って個体確認を行っております。ご安心ください。
(カピバラの鼻の穴が好きな 大谷)