更新日:2019.02.16ホンシュウジカのメニュー
ホンシュウジカのメニュー
皆様は「身近な生き物」というと何を思い浮かべますか?
タヌキ・シカ・リスなどの哺乳類、カラス・スズメ・ハトなどの鳥類、その他にも両生類や爬虫類、魚類や昆虫等、思い浮かべる生き物は人それぞれかと思います。
金沢動物園内でいうと、身近な生きもの館で飼育している生きものを思い浮かべる方も、多いのではないでしょうか。
金沢動物園では日本に生息する動物、ホンシュウジカ(メス2頭)を展示しています。
今回はその金沢動物園で飼育する2頭のホンシュウジカの食べ物に関するお話。
ホンシュウジカのアズキとメイは、
朝:チモシー(イネ科の乾牧草)・青草(今はイタリアンライグラス)
夕方:チモシー・ニンジン・リンゴ・青草・ヘイキューブ・草食動物用ペレットを食べています。
アズキが青草を美味しそうに食べていますね。
この時期は、展示場で落ち葉を食べている様子も見られます。
さて、先日、大根の葉・ニンジンの葉・キャベツを入手したので食べるかな~?と、試しにあげてみました。
お昼前、野菜を持って展示場へ行くと、興味津々なアズキはさっそく気付いて近づいて来ました。
においを嗅いでぱくっと口にしたのはニンジンの葉!
食べている間にササッと大根の葉とキャベツをセットします。
そして
キャベツ、
大根の葉ともにもしゃもしゃ食べました!
さて警戒心が強いメイはというと...
キャベツには興味なし。
ニンジンと大根の葉のにおいを嗅いでいたのですが、園路の方で気になる音がしたようで、
何も食べずに音のする方へ確認に行ってしまいました。
閉園までに食べるかな~と思い、置きっぱなしで閉園後に戻ると...
きれいに残っていました...
あまりお口に合わなかったようです。
普段食べているものの方が良いみたいですね。
ちなみに、野生のホンシュウジカはたくさんの種類の木の葉や木の芽などの植物を食べます。食料の少ない冬には、木の皮やどんぐりなどを食べたりもします。
最近では狩猟が減ったこともあり、個体数の増加、分布の拡大も確認され、シカによる森林被害や農作物に被害が増加しており、害獣として目の敵にされている存在でもあります。
一時はバランスの保たれていた人と野生動物。今はどうかかわっていけばいいのかが課題です。
(ところん)