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更新日:2024.05.09

キリンの「ハクナ」の死亡について

よこはま動物園で飼育していたキリン「ハクナ」が死亡しましたので、お知らせします。

(1)性  別  オス

(2)出 生 日  平成26年12月30日(9歳)

(3)死 亡 日  令和6年月2日(木)

(4)経  過

令和5年 11月上旬

右後肢の力を抜いて立つ様子が見られるとともに跛行を確認。また立位での休息時に腰部が低くなる様子が確認された。このような視診により右膝関節もしくは右股関節に異常がある可能性が高いと思われたが、成獣のキリンの関節疾患に対しては、有効な獣医学的処置はないため、負担の軽減を図ることを主な対応とした。

具体的な対応としては、展示場に放飼するのを控え、サブ運動場の地面に真砂土を厚く敷設、寝室内におが粉を厚く敷設し肢への負担の軽減を図るとともに冬期の防寒対策等を行って経過を観察していた。

令和6年 5月2日 突然倒れ、起立不能とななった。

【死亡に至った経過】

・転倒後、衰弱が進んでおり、起立を介助しても回復が見込めない上に苦痛を与えてしまうこと。

・大型草食動物が起立不能となった場合、自重で消化管機能が低下し腹部にガスが溜まることで呼吸困難となり苦痛を与えてしまうこと

 

以上のことから、今後回復の見込みがなく、状態がさらに悪化していくことが予想され、動物の生活の質(QOL)を維持することが難しい状況に至りました。そのため大変残念ではありますが、アニマルウェルフェア(動物福祉)※の観点から園内関係者で検討・横浜市との協議を経て、やむを得ず致死的処置を行い同日20時49分に死亡を確認しました。

 

(5)解剖結果

 ・膝関節損傷及びそれに伴う全身衰弱

  右後肢膝関節に著しい軟骨の損傷が認められ、右後肢の跛行の原因と推測される。膝関節損傷に伴う歩行不全により衰弱が進行し、最終的に起立不能となったと推測される。

 

※アニマルウェルフェア(動物福祉)とは、動物に対して本来の行動欲求が満たされ、できる限り健康で快適に苦痛を感じずに行動できるようにするという考え方。

このたびは大変悲しいお知らせとなりましたが、ご理解いただきますようお願いいたします。

 

【記者発表】キリンの「ハクナ」の死亡についてはこちら

 

キリンのハクナ(オス).jpg