更新日:2024.12.11サイの展示、お休みのワケは...
サイの展示、お休みのワケは...
11月19日の休園日から11月22日までの4日間、ヒガシクロサイのオスとメスの同居を試みました。
同居を行った日程のうち3日間展示をお休みさせていただきましたので、その時の同居の様子をお伝えします。
まず初めに、ズーラシアではこれまでサイが繁殖したことはありません。年間を通じて定期的に月1回あるはずのメスの発情が把握できず、これまで予測は不可能でした。今年からはメスの採血を行ってホルモン値を測定することにより、メスの発情周期を予測して、オスとメスを同居させることを試みはじめました。
今回はホルモン値の結果から発情期と判断し、同居しました。
また、なぜ同居するのに展示をお休みしなくてはいけないかというと、サイの展示場はサイの家(獣舎)と園路を挟んだ向かい側にあって、サイが展示場へ向かう際には来園者の皆さんが通る園路を横切って通っています。
開園時間中は来園者の皆さんが園路を歩いていらっしゃるので、サイは家に帰ることができません。同居をする場所は、安全面を考慮して家の方にある運動場でしたいので、やむを得ず3日間展示をお休みさせていただいたというワケです。
それでは、展示をお休みした3日間を含めた今回の同居の様子をお知らせします。
同居1日目は、互いに荒々しく角突きしあっていました。昨年の同居時は、勢いをつけてメスがオスの角めがけて一撃をくらわせ続けていたのが、今年は少し当たり方が柔らかめになっており、どちらかといえばゴンゴンと角をぶつけたりゴリゴリ押し合ったりしている感じです。同居開始1時間を超えると、2頭は離れて少しの間休憩する様子が数回見られました。
【左:ニル(オス)、右:アキリ(メス)】
同居2日目。角突きの回数は1日目より多少少なくなりました。しばらくすると、角突きというより角と角をあわせて組み合うことが多くなりました。少しの間2頭が離れる様子も見られましたが、離れていた相手が近づいてくると、一瞬緊張が見られ身構えている様子が見られました。
【左:アキリ(メス)、右:ニル(オス)】
同居3日目。角突きがまったくなくなったわけではありませんが、角と角を合わせて押し合いする時間は昨日より減りました。時々2頭はうつぶせになって休息する様子が見られ、相手が近づいてきても緊張感はさほどない様子です。寝ている相手を起こすように、鼻先で突っついたり背中をゆすってみたり相手にやさしく触れるようになりました。
【左:泥浴び直後のアキリ(メス)、右:ニル(オス)】
最終日の4日目。昨日より仲良し度があがってきました。同居開始間もない時間に、2頭は離れてそれぞれの場所でうつぶせになって休息する様子が見られました。角合わせ程度の押し合いは見られたものの、暖かい日差しのなか、同居後半には2頭が向かい合わせになってしばらくの間休息する姿が見られました。(めでたしめでたし♪)
【左:ニル(オス)、右:アキリ(メス)】
これからも、メスの発情が予測できた際には同居を行う予定です。(次回の同居日程は未定です)
クロサイ担当