更新日:2021.05.31ココロの歯が・・・
ココロの歯が・・・
来月には4歳になる「ココロ」。
そんな「ココロ」に気になることが...
初めての顕著な発情以降、「ココロ」は「ラッキー」に体当たりしたり、首に甘噛みしたりと小競り合いを仕掛けてきました(紹介したブログ「仲がいいのか...悪いのか...」はこちら。現在はこの小競り合いにもとある変化が見られるようになったので、2頭の変化についても後日紹介しますね。)
ある頃...甘噛みされた「ラッキー」の首筋に血痕が付いていることがありました。
グレビーシマウマは交尾の際に雄が雌の首に咬みつくため、雌の首に傷ができることはあるのですが...現在は立場が逆な2頭。
しかし、「ラッキー」が怪我をしている様子はないので、出血しているのは「ココロ」。見える場所から出血はなく、たまに口をクチャクチャと動かす様子もあったので、出血箇所は口内と考えられました。
ただ、口の中を確認したくても「ココロ」が自発的に見せてくれるわけもなく、担当者が無理やりこじ開けられるわけでもありません。
そこで、今後、同じようなことがあった際に口を開けてもらえるようにトレーニングを開始しました。(以下、動画からの切り取り画像のため、画質が悪いです...動画はSNSで公開しています)
担当者が口の前で手をパーと広げたら、口を開けるというものです。以前から柵越しに手を持って行くと、咥えようとハムハムするので、その動作を活かしました。
「ラッキー」もしっかり開けてくれます。
これは担当者が見ている様子です。
「ココロ」の口です。この日は出血していそうな場所はなさそうですね。
ところが...翌日の「ココロ」の口の中に変化が!!
印のところにご注目。第二切歯がありません!
これは「ラッキー」を甘噛みして折れてしまった...という訳ではなく、抜けたようです。馬では3~5歳くらいで永久歯が生えそろい、第二切歯はおおむね3~3歳半で生え変わります。
抜ける前の歯は第一切歯と比べて、小さかったので乳歯だったのでしょう。前回の出血は、生え変わる歯がぐらぐらしていて、甘噛みをした際に刺激され出血したのでは?と獣医と推察しました。
今回、トレーニングを通して口内チェックができるようになり、シマウマたちの歯の生え変わりも確認できました。
砂やチップ、ワラなどを床材に利用している動物たちの歯は抜けても見つけることが難しく、その日を記録することができません。「ココロ」も1本だけ乳歯を拾うことができましたが、それ以外はいつの間にか生え変わっています。今後は日々口内をチェックすることで、大切な成長記録を付けていくことができると良いな~と思います。一生に一度の記録ですからね。
「ラッキー」の第一切歯は小さいのでまだ乳歯の可能性もあり、その時が確認できるかもしれません。まだまだ短時間しか口を開けることができないので、臼歯を確認するのは難しいですが、「ココロ」と「ラッキー」と一緒に頑張っていきたいと思います。
(飼育展示係 落合)