更新日:2021.07.14あれっ?あれあれ??
あれっ?あれあれ??
「あれ?また同じブログですか?」と言われてしまいそうなくらい同じ画角の孵卵器内を写した写真ですが、デジャヴではありません。(※映り込みがあり、見にくくてすみません。)
奥の方に雛が1羽います。
んっ?手前に写っているのは嘴かな?
はい。やっぱり2羽いました!!
2021年5月3日、白クジャクの雛がもう1羽孵化しました。
実は母鳥のアンズは4月6日にもう1個産卵したので、その卵も№23の時同様に孵卵器に入れ、人工孵化を開始していました。
今回孵化した雛は27日目に嘴打ち(雛が孵化するため、卵にひびが入ること)が始まり、半日程度で順調に孵化しました。
右がその3日前に孵化した№23で、左が今回孵化した№24です。
(※№23同様性別不明なので、しばらくは番号で呼んでいます)
2羽の嘴をよく見ると1ヶ所だけ違いが。
孵化したばかりの№24には嘴の先端に突起があります。
これが、前回お話しした孵化する際、雛が殻をつつく時に使う「卵歯」とよばれる部分です。
№23にはもうないことから、この卵歯は数日の間に取れてしまうものです。
あらためて、本当に生き物は不思議です。
№24の場合は5月3日の明け方に孵化したらしく、飼育担当者が出勤したころにはすでに羽が乾き始めていました。
そのため、№23を入れている育雛機に一緒に入れて管理することにしました。
孵化して数日の雛はまだ体温調整がうまくできないので、加温して飼育しています。
この写真は2019年に自然繁殖したニホンキジの親子の写真ですが、母鳥のお腹の中にもぐっている雛が数羽います。
このように自然繁殖なら、寒くなれば母鳥のお腹の下にもぐって暖を取ることができますが、人工育雛だとそれができません。そのため、育雛機内を母鳥の体温程度に保って管理しました。
雛たちの体温管理のためには必要な育雛機ですが、インドクジャクの雛は体が大きいので、育雛機で飼育できるのは数日。なるべく早く広い場所に移して運動させなくてはなりません。
そのためには2羽に早く自力で餌を食べてもらう必要があります。
実は、人工育雛における最初で最大の難関が『餌付け』と言われています。
一見当たり前に思える「食物を食べる」という行為は当たり前ではなく、『餌付け』を行う際にいつも親鳥の偉大さを再認識するのです。
果たして、№23と№24はうまく餌を食べてくれるようになるのでしょうか?(もったいぶってすみません。)
また長くなってしまいましたので、続きは次回ご報告いたします。
飼育展示係 大谷