更新日:2024.10.12 旧伊藤博文金沢別邸 「季節の花の展示」10月12日(土)~10月18日(金)開催
更新日:2024.10.12
旧伊藤博文金沢別邸 「季節の花の展示」10月12日(土)~10月18日(金)開催
旧伊藤博文金沢別邸では、10月12日(土)~10月18日(金)/ 9時半~16時半、18日は15時迄「季節の花の展示」をご覧いただけます。
花を生けてくださったのは、宣法未生流 第七世家元 飯島 鼎甫(イイジマ テイホ)氏。
客間には、金沢八景の「乙舳の帰帆」をテーマに、舟形の花器に縞葉欄(シマハラン)を帆に見立て、博文邸の目の前の景色を生けてくださいました。歌川広重の「乙舳の帰帆」図を彷彿とさせます。シンプルなきりりとした美しい作品で、この場所の今でも変わらぬ美しさに感謝したくなりました。
迎え花は、南天(ナンテン)、西洋カマツカ、菊、藤袴(フジバカマ)、小紫式部(コムラサキシキブ)、ホトトギス、小菊を使い、これから色づく山の景色を見せてくださいます。山の木の葉が風で揺れ、艶やかに色づいた木の実がとても美しい作品です。
飯島家元の生け花は、日本にある風景そのままを見せてくださる作品だと感じました。
家元の飯島鼎甫氏は、博文邸にほど近い金沢区寺前町で生まれました。幼生期は金沢で過ごし、博文邸の前に広がる乙艫海岸で海水浴を楽しんでいたそうです。博文邸のある野島も子どもの頃の遊び場でした。
宣法未生流 流祖 今井 宣法師は、伊藤博文公ら明治の元勲達との親交深く、鎌倉長谷寺での元勲達の会合では、いつもその席に花を生け、皆様にお茶を点てていたそうです。流派ゆかりの伊藤博文公の邸宅で、生まれ育った金沢への思いを込めて花を生けてくださいました。
是非ゆっくりご覧ください。