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「ブログ de トラベル」野生のオーストラリアの動物に会いに!(ウォンバット前編 悲しい事実)の写真

更新日:2021.09.26「ブログ de トラベル」野生のオーストラリアの動物に会いに!(ウォンバット前編 悲しい事実)

更新日:2021.09.26

「ブログ de トラベル」野生のオーストラリアの動物に会いに!(ウォンバット前編 悲しい事実)

雨のため断念したクレイドルマウンテン。その後2日後訪れたのはウォンバットの一大生息地として知られていたナラウンタプ国立公園。遭遇できるかな?と期待を持って訪れました。

写真① ヒロキ君.jpg

(この写真はかつてのヒロキ君)

 

が、しかし!

ビジターセンターにて遭遇はまず無理なことが判明。

一大生息地とまで呼ばれるほどいた沢山のウォンバットたちは、この10年で感染症により激減。もしかすると、もう1頭もいないかもしれないという事態になっているようで...。

なんの感染症かと思えば、なんと金沢動物園になじみ深い疥癬。

疥癬はヒゼンダニというダニによって起こります。

写真② 疥癬タヌキ(治療前).jpg

この写真は保護され金沢動物園にやってきた疥癬症のタヌキです。ウォンバットも悪化すると同様な状態に。毛が抜け、皮膚が写真のようになり、体力を消耗し、衰弱して亡くなってしまいます。

 

ヒゼンダニは200年ほど前に、家畜等とともにオーストラリアに入ったと考えられているとか。ほんのつい最近ですね。

疥癬がやっかいな病気であることはタヌキで我々も実感しています。ここ神奈川県でも、どこにいるのか、どれだけいるのかわからないすべての野生タヌキに一斉に駆虫薬を与える、注射するというのは現実的に不可能なのが事実...。

タスマニア現地では今、大学機関などがウォンバットの疥癬に対し動いています。

 

写真③ 疥癬タヌキ(治療後).jpg

(治療して皮膚がきれになったタヌキ)

 

ウォンバットに会えなかった我々は落ち込みながらナラウンタプ国立公園を後にしました。そして翌日、ウォンバットで有名なクレイドルマウンテンへ戻ることに。

写真④ クレイドルマウンテン、トラッキングスタート地点.jpg

(クレイドルマウンテンのトレッキングスタート地点)

 

現地でのヒゼンダニとの戦いは現在進行中です。ご興味ある方は調べてみてください。

 

かみて