更新日:2022.03.10【思い出の金沢動物園15】飼育員の昔と今
更新日:2022.03.10
【思い出の金沢動物園15】飼育員の昔と今
金沢動物園に配属された年のこと。動物脱出防止訓練を行った時のお話です。動物園では毎年、動物が逃げてしまったことを想定した訓練を行っています。この年は雌雄2頭のソマリノロバが園路に逃げ出したという設定で実施されました。
雌雄のソマリノロバ
ソマリノロバ役は私を含めた新人二人。開始から間もなく飼育員たちが集まり、車や網で追い込まれ、獣医により麻酔銃が配置され、あっという間に捕獲されたのでした。
雌雄のソマリノロバに扮する新人飼育員たちが捕獲されるシーン
その後獣舎までトラックで運ばれ獣舎収容で訓練は終了。ベテランたちの手際のよさはさすがだなぁ、と感心したものです。
捕獲され軽トラックで輸送される新人飼育員たち
こちらは火災を想定した消火訓練の様子です。
消火訓練を実施している飼育員たち
あれから17年。今では後輩たちに指導する立場となりました。このような訓練のほかに、実践で動物の捕獲・保定・トレーニングという作業があります。治療などのために動物と飼育員どちらも安全に行う必要がありますので、技術の継承が必須です。
飼育員のブラッシング中に獣医師がベアードバクの採血をしている様子
また、動物を安全に搬入、出園させるという作業もあります。
インドゾウを出園のために輸送箱へ誘導している様子
金沢動物園40年の伝統と経験を継承しつつ、新たな取り組みに若者たちと共に挑戦できるようにしていきたいと思います。