更新日:2021.05.07リーダー交代の巻!その2
リーダー交代の巻!その2
リーダーの座より陥落してしまったヨッチャン。実は、金沢動物園のオオツノヒツジでは過去にリーダー交代があった際、当時リーダーだった個体が集団攻撃に遭ってそのまま死亡してしまった事例がありました。今回は担当者が助けに入ったことで、命が奪われなかったことは不幸中の幸いです。
(フジノスケの口の傷も闘争でできたものです。)
野生のように、けがをしたり死亡したりする可能性のある闘争を放っておくわけにはいかないので、このまま攻撃を受け続けるならヨッチャンを群れから隔離する必要があります。
でも、ヨッチャンが群れから離れて1頭で暮らすことを回避し、リーダーではなくなっても今のまま群れの中で暮らすことができる方法はないものでしょうか。
(群れで暮らすのも大変?)
ラストチャンスとして、一番攻撃を仕掛けてくるジュタロウを外して、他のオスとヨッチャンの同居を試みることにしました。
(一時的に隔離されたジュタロウが恨めしそう。)
同居開始の途端、フジノスケ、マンサクに、なぜか2才のオーキッドまで加わり、ヨッチャンを追いかけ始めました。
こちらの様子は動画でご覧ください→ オオツノヒツジのリーダー交代!
逃げるヨッチャン。追い詰められて止まると、フジノスケがヨッチャンのお腹に「いつでもやれるぞ」と言わんばかりに角を押し当てています。
「ラストチャンスなんだから、頑張れヨッチャン!」と見守る担当者でしたが、足を引きずり始めたヨッチャンを見て諦めることにしました。
この日から、ヨッチャンの隔離生活が始まりました。
(現在はサブ運動場でみんなを眺めています)
今、ヨッチャンの余生が少しでも幸せであるように、今後の飼育場所や方法を検討しているところです。野生であれば死亡していたかもしれない今回のリーダー交代ですが、動物園で飼育している以上は、最後まで元気に過ごしてほしいと思っています。今後のヨッチャンの続報をお待ちください。
はんざわ