更新日:2016.02.16カンアオイ
カンアオイ
2月のある日、ののはな館に来られたお客さまからのご質問で、
「この写真の植物はカンアオイでしょうか?」と訊ねられました。
「分からなかったら申し訳ないな・・・」と、内心ドキドキしながら写真を見せてもらい、
すぐ手元にある図鑑で確認しました。
良かった!分かりました!
「カンアオイ」 と同定できました。
図鑑によると、ウマノスズクサ科カンアオイ属カンアオイは
「日本の野草では冬に花が咲くものはごくわずかだが、本種は数少ないもののひとつ。
雑木林の下など冬はさんさんと日が当たる場所に生える。
落葉に埋もれて常緑の葉を広げ、土の中に隠れるように花が咲く。
花の直径は2cmほどで落葉をかき分けないと見られない。
葉が徳川家の家紋の元となったフタバアオイに似て、花が冬に咲くのでカンアオイの名が生まれた。
カントウカンアオイともいう。」 (山渓フィールドブックス③より)とありました。
お客様に撮影した場所を伺うと、高速駐車場に接する市民の森に生えていたとのこと。
早速確認しに行きました。
ありました!カンアオイ。
図鑑にあるように寒い時期にも枯れずに美しい緑の葉をつけています。
ののはな館に戻ってカンアオイを話題にしていると、
ののはな館周辺にも生えているはず・・・とのことなので、探しに行きました。
じっくり探しながら歩くと、「しだの谷」周辺にも生えていました。
花は咲いているのか?
落葉に埋もれた根元をそっとかき分けてみると...咲いてました!
図鑑には「花は9~10月ごろ咲き、そのまま冬を越して2月くらいまである」ともありました。
花は不思議な色です。
花はあんまりキレイではない・・・という声もありましたが、
なんと言ったらいいのかわからない色合いです。
・・・という訳で教えていただいたお客さまのおかげで、
「カンアオイ」の花を初めて見ることができ、嬉しい発見となりました。
ののはな館周辺で、ちょっと珍しい花、分らない植物を見かけたら、お気軽に声をかけてください。
ベテランからベテランでない職員まで、お待ちしてまーす。
(ののはな実)