更新日:2015.12.15角が抜けたど~!
更新日:2015.12.15
角が抜けたど~!
アメリカ大陸で独自の進化をしたプロングホーンは、
1科1属1種と分類学的にはとても貴重な種です。
平たくいえば、遺伝的に近い動物がいない『変わりもの』ということです。
角は一風変わっていて、毎年生え変わるのですが、
シカのように落角するのではなく、
角の鞘(さや)が抜けるだけで、基の部分は残っているので、
角が落ちた後、頭部には新しい角があります。
このような角を持つのは、プロングホーンだけなのです。
さて。ブッチの角が生え変わるのは、通常11月初めから中旬にかけて。
これまで一番遅かった時でも11月14日でした。
それが、12月になっても抜けません!
担当者たちは毎日ブッチの角を触っては、まだかなぁと気をもんでいました。
それまでしっかりついていた角が、12月5日に少し動くようになりました。
根元の方も指先でたたいた時の音が、いつもと違います。
そして、翌日獣舎に行ってみると
「おはよう」と顔をだしたブッチの頭に角が1本足りません。
ついに抜けた!!あれ、近くで見ると少し血が出たみたい。
でも、大丈夫。傷は小さく、すでに出血は止まっていました。
さて、角はどこに落ちているのかな?
寝室内にはありません。
サブに出てみると、
なんとフェンスに引っかかっていました。
角遊びをしているときにやったのでしょうか?そして翌日の朝には、右側も抜け、やっとこの時期らしい姿になりました。
上から見るとちょっと角に見えませんね。。。
ところで、抜けたて?の時期の、新しい角はどうなっているかというと
根元の方に毛が生えていて、これから成長していくために
とても血流が盛んで温かいです。先端はまだ弾力がありデリケートな感じでした。
さて抜けた2本の角は、
いつか角ガイドなどでみなさんにもお見せしましょうね。
(尾崎)