更新日:2020.11.18個体識別
個体識別
みなさんの顔が一人一人違うように動物たちもそれぞれ違った顔をしています。
こうしてみると、コアラは個性のある動物だと思いませんか?
飼育員は動物たちを種としてみるのはもちろん、それぞれ個々の体調を管理いているので、個体識別ができないと大変なことになります。
金沢動物園のコアラはたくさんいないので個体識別は簡単ですが、何十頭何百頭になったら・・・考えるだけで可愛いですが、気が遠くなります。
さて、コアラのお隣で暮らすカンガルーはどうでしょう。
60頭以上いる彼らを担当者はちゃんと個体識別しています。
確かによく見るとそれぞれ違う顔をしているのはわかりますが、正直誰が誰だか私にはさっぱりわかりません。
めったにありませんが、カンガルー担当者2人同時にお休みの時は、自分たちがカンガルーのお世話をすることがあるので、個体識別ができないと困ります。
そんな時の強い味方がこれです。
マイクロチップと読み取り機です。
注射針の先に小さいマイクロチップがあるのがわかりますか?
これを注射で体に埋め込み、読み取り機でナンバーを読みます。
最近ではイヌやネコもチップを入れている方が増えてますよね。
ナンバーは15桁の数字でできていて、同じ番号は存在しません。
金沢動物園ではカンガルーの他にオオツノヒツジやバーラルなど群れで飼育している動物に入っています。
これさえあれば、担当者以外でも個体を間違えることは100%ありません。
カンガルー担当者は毎日カンガルーをみているので、それぞれの特徴からチップに頼らなくても誰だかわかりますが、それでもカンガルーの健康に関わる投薬や健康診断、個体情報用の写真撮影など、絶対に間違ってはいけない時にはマイクロチップを確認しています。
「コアラはいつも寝ているから個体識別はできないよ!」って言われてしまいそうですね。
眠り方にもちゃんと個性があるんですよ。 (コアラ担当 かそ)