更新日:2021.06.11《パルマワラビー》朝のルーチン
《パルマワラビー》朝のルーチン
毎朝獣舎に行って一通りカンガルーの様子を確認した後に、今度はパルマさんたちの様子を見に行きます。夜の間に怪我をしていないか、今日も元気にしているか、朝の状態をチェックします。
ただ、パルマさんたちは小さいので寝室の外から見ていてもなかなか良く見えません。そこで、彼らの好きなリンゴを持って寝室に入り、1頭ずつ様子を見ていきます。今回はその様子をお伝えします。少し暗い上に、動きが早くブレています、ご容赦ください。
最初に来るのは、いつもグラです。
食欲は十分、今日も元気です。
次にやってきたのはスジコ、初めの頃は一切寄ってきませんでしたが、このごろリンゴ欲しさに頭をフルフル振って緊張した面持ちでリンゴを受け取ります。
問題はちびっこのサト。リンゴは欲しくて匂いはかげど、まだ受け取る勇気は出ないようで、近くをウロウロしています。
この日はサトの好きなエノキの葉も用意してみましたが、まだ決心はつかなかったようです。
そんなサトには我関せず、ボールに頭を突っ込んでリンゴを漁るグラ母さん。と、羨ましそうに?見つめるスジコ。成獣2頭はややグラの方が力が強いようで、スジコはおされ気味です。
ワラビーもカンガルーと同様に、一度食べたものを胃から口に戻し咀嚼し直します。これを擬反芻といいます。彼らの胃は、ウシなどの反芻動物の胃の構造とは少し違うのですが、反芻と似た行動をするので《擬》が付きます。
自分でリンゴがもらえないサトは、作戦を変えて、この擬反芻中のグラが口からこぼしたリンゴを狙います!とっても賢いのですが、案の定グラに怒られていました。
リンゴが受け取れるくらい近くでじっと留まって食べてくれていると、その間に目や口、爪先まで細かいチェックができるので、是非とも慣れてほしいものです。
サト、あとちょっと頑張って!
(しばた)