更新日:2022.01.21動物のレントゲン
動物のレントゲン
先日ツイッターでゾウの足のレントゲンをあげたところ、「どうやって撮っているのだろう?」というお声をいただいたので、今回は動物のレントゲンの話をしたいと思います。
(ツイッターにあげたゾウの足のレントゲン)
まず人のレントゲンの場合。
病院では自分でレントゲン室に入り、「この状態でじっとしててくださいね~。」と言われてパシャっと数枚。
健康診断などで経験したことのある方も多いはず。
では動物の場合。
「じっとして待っててね!」と言っても相手は動物。もちろん動きます。なので、撮影する時に我々獣医は動物と同じ空間に入ります。
そこで着るのがこちら。
レントゲンから身を守るため、この水色の服を着ます。防護服です。(水色以外もあります)
中には遮へい剤として鉛が入っているので、見た目よりだいぶ重いのが特徴。
防護服から手などはみ出ている部分もありますし、我々は毎月、どれくらい放射線を浴びているかを測定するバッチを身に付けています。
(比較対照用のコントロールバッチ。身に着けているバッチにはそれぞれ個人の名前が入っています。)
話がそれてしまいました。では撮影の様子を見てみましょう。
レントゲンの台に動物を乗せて...
(撮影中のタヌキ)
撮影の瞬間に動くと画像がブレてしまって診断できないので、ちょっとかわいそうですが撮影の瞬間はこの体勢をしっかりキープしてもらいます。
レントゲンの台に乗せることができる動物はこんな感じで撮影します。
では、もっと大きな動物は...。
こんな感じです。
持ち運び用のレントゲン撮影機械を使います。
防護服を着用しながら動物に近づくことになるので、中には見慣れない防護服に驚いて平静を保てない個体も。
そんな個体は撮影前から何日もかけて、防護服に見慣れてもらう練習をします。
急に撮ろうと思っても撮れないことも多いので、獣医&飼育スタッフ&動物との事前打ち合わせが大事です。
かみて